シノプシスのZeBu Serverは業界最速のエミュレーション・システムです。従来のエミュレーション・ソリューションの2倍の高性能を実現するZeBu Server 4は、独自のFast Emulationアーキテクチャ、最先端の商用FPGA、FPGAベースのエミュレーション・ソフトウェアの最新技術を駆使しています。
Fast Emulationは、先進チップの実現に取り組んでいる検証チームやソフトウェア開発者に必要な高性能を発揮します。スケーラブルで拡張が容易なモジュール型のZeBu Serverを利用することにより、必要に応じて容量をデプロイできます。ZeBu Serverでは、以下のようなSoC検証タスクに早期段階で取り組むことができます。
- ソフトウェア・ブリングアップ – 複雑なSoCにおける組み込みソフトウェア・アプリケーションの早期開発およびブリングアップは重要な課題であるところから、Fast Emulationの導入が増加しています。Fast Emulationでは、フルチップSoCのエミュレーション・モデル上で実際のソフトウェアを実行できます。また、ハイブリッド・エミュレーション・モードでは、プロセッサ・サブシステム・モデルがホスト・サーバー上でソフトウェアを実行し、オペレーティング・システムの起動がさらに高速になります。この使用モデルで最も重要な要素は、ソフトウェアとハードウェアの正確なやり取りをデバッグ・検証する機能であり、一般的な組み込みソフトウェア・デバッガと、ハードウェア用の業界をリードするVerdi自動デバッグ・システムがこの機能を補強します。
- パワー解析 – 消費電力の見積もりと検証を行います。見積もりにより、ユーザーは平均およびピーク消費電力の予測を高速に行って数百万サイクルのワークロードに対応し、詳細なパワー解析ツールを用いたさらに高度な解析のための時間を捻出することもできます。また、IEEE 1801 UPFに定義されたパワー・ドメインに従ってパワー・ドメインのオン/オフの切り替えが正しく実行されていることを検証することもできます。
- パフォーマンス検証 – 設計がパフォーマンス目標に達していることを検証できます。 RTLをサイクル精度でエミュレーション・システムにマッピングすることにより、設計のクリティカルパスやインターフェイスのレイテンシーを測定し、ソフトウェアの実行速度が十分であり、ミッションクリティカルな期限内に収まっていることを確認できます。
- シミュレーションの高速化 – シノプシスのVCSシミュレータにより、Fast Emulationのブロックおよびプラットフォーム・レベルのIP検証を高速化できます。プロトコル固有の検証用IPとVerdi自動デバッグ・システムの高度な可視性を活用した包括的なテストにより、検証のスループットが向上します。
シノプシスのすべてのFast EmulationシステムはFPGAベースのエミュレーション専用に開発された先進のコンパイルおよびデバッグ・テクノロジを基盤にしています。より高速なコンパイル、高度なデバッグ、Verdiとのネイティブ統合、パワー解析、シミュレーションの高速化、ハイブリッド・エミュレーションに対応するソフトウェア・イノベーションをユーザーに提供します。さらに、これらの用途は、トランザクタ、スピードアダプタ、仮想モデルの業界随一の包括的な製品群によってサポートされます。