ARC EMコアで利用可能なセキュリティ・オプションには、暗号化ソフトウェア・アルゴリズムのアクセラレータや拡張セキュリティ・パッケージがあります。拡張セキュリティ・パッケージは安全な、タンパー耐性のある環境を作成し、システムとソフトウェアをIP盗聴や意図的な外部からの攻撃などのセキュリティの脅威から守ります。ARC EMコア向けのSEPパッケージは、ISO 26262機能安全規格に準拠する自動車用途を対象にしています。また、ARC EMプロセッサ・ファミリーにはµDMAコントローラ・オプションとマルチコア統合を容易にするARConnectコンフィギュラブル・ハードウェアがあります。XYアドバンストDSPオプションは、ARC 600プロセッサに高性能なデジタル・シグナル・プロセッシング機能を提供します。FPXおよびFPU浮動小数点オプションは、ARCプロセッサに高性能な単精度および倍精度の演算命令を付加します。リアルタイム・トレース・オプションは、あらゆるSoCに搭載されたARCコンフィギュラブル・アーキテクチャ内に統合可能です。
ARCの利点:小面積、低消費電力で高性能を実現
ARCプロセッサ・コアはSoC組み込み用途として性能/消費電力/面積(PPA)の効率を最大限に発揮するよう最適化されています。ARCプロセッサは、当初から消費電力制約の厳しい組み込み用途向けとして設計され、高性能を実現するため命令とデータメモリーの同時アクセスが可能なハーバード・アーキテクチャ、高い電力効率を実現する高速スカラー・パイプラインを実装しています。また、32bit RISCエンジンは16/32bit命令セットが混在するような組み込みシステムにおいても高いコード密度を実現します。
ARCの高度なコンフィギュアビリティと命令セット・アーキテクチャ(ISA)の拡張性は業界最高クラスのPPA効率に貢献します。設計者は対象用途に最適なPPAを実現するためのハードウェア機能の追加・削減ができるため、ゲートの無駄が生じません。また、ARCのユーザーはカスタム命令やハードウェア・アクセラレータ、密結合メモリーやペリフェラルを追加することができ、プロセッサ単体およびシステム全体の性能や消費電力効率を劇的に向上させることができます。
ARCプロセッサ向けに最適化された完全かつ検証済みの商用およびオープンソースのツール・チェーンは、SoC設計者が効率よくPPA目標を達成できるようなARCベースのシステム開発環境をご提供します。
ARCの利点:PPA最適化された、必要なハードウェアだけを実装
ARCプロセッサは高度にコンフィギュラブルであり、必要なハードウェアだけを実装することで、プロセッサ・インスタンスごとに性能、消費電力、面積を最適化することが可能です。ARChitectウィザードは以下のような構成やオプションをドラッグ-アンド-ドロップで変更可能です。
ARCの利点:ユーザー定義命令の追加によるコード実行の加速と低消費電力の実現
ARC Processor EXtension(APEX)テクノロジにより、ARCユーザーは容易にカスタム・ハードウェアを追加し、劇的な性能改善や消費電力の低減を実現することができます。ARCプロセッサには以下の拡張性があります。
ARCプロセッサ拡張により性能、消費電力、面積を劇的に向上させることができます。たとえば、ユーザー定義命令はソフトウェアの実行を高速化し、同一コードの実行に必要なサイクル数を大幅に削減することによりクロック周波数を下げ、エネルギー消費を低減することができます(または同じエネルギーでより多くの処理を実行できます)。コードサイズとメモリー容量の削減にも寄与し、コストと消費電力をさらに削減することができます。
また、APEXインターフェイスは密結合メモリーやペリフェラルを追加することができ、追加バス・インフラストラクチャが不要になります。"bus-less"設計により面積とレイテンシーをさらに削減し、コスト削減とシステムレベルの性能向上を実現します。
Demo: Low-Power Machine Learning Inference with ARC EM9D Processor IP
Demo: Inuitive NU4000 SoC with ARC EV Processor Running SLAM and CNN
Demo: Combining SLAM and Object Detection with ARC EV Processor IP
Embedded Vision Seminar Videos
Hardware Security Verification Using Tortuga Logic Radix-S Software at ARC Summit 2019