MOST 製品概要

多変数最適化/スキャニングツールMOSTTM(Multi-Variable Optimaization and Scanning Tool)は、フォトニックデバイスの設計最適化という重要な問題に対する効率的な解決策を提供します。検討・設計サイクルにおいて、システムの全パラメータ空間を把握することは極めて重要です。MOSTは、RSoftの物理ベースシミュレータと連動してスキャンと最適化の定義、計算、解析を効率化することで、これらの重要な操作を自動化し、手間を省くことができます。さらに、RSoft製品を複数所有している場合、MOSTは1度マウスをクリックするだけでネットワーク全体の作業分配を自動化することができます。

ModePROPスキャン結果。

異なる波長における表面プラズモン共鳴位置をテスト材料屈折率の関数として示します。

メリット

  • 最小限のユーザー操作による自動スキャンとデバイスの最適化
  • 面倒な作業を省くための設計プロセスの自動化
  • Measurementの設定、およびユーザー定義のMetricsの指定により、幅広い出力および解析機能が利用可能
  • RSoft CAD環境およびすべてのコンポーネントシミュレーションツールと完全に統合

アプリケーション

MOSTは、様々なパラメータ検討や最適化が必要な状況に適用できますが、これらに限定されるものではありません。

  • あらゆる次元の設計パラメータに対してパラメータスキャンを実行
  • 単一変数および複数変数のローカルおよびグローバルな自動最適化の実行
  • 遺伝的アルゴリズムによる全体最適化の実行
  • スキャンと一部の最適化の並列計算 (適切なライセンスが必要になります。)

シミュレーション技術

MOSTは、現在利用可能な最も柔軟なスキャン/最適化環境を提供します。測定値は一般化されているため、あらゆるシミュレータで作成されたデータも統一的に扱うことができます。したがって、BeamPROPで計算されたモード有効屈折率のスキャンは、DiffractMODで計算された回折効率のスキャンと同じように扱うことができます。さらに、反射スペクトルやモードプロファイルのようなベクトルやマトリックスの量も同様に簡単にスキャンすることができます。RSoftのツールで生成された量であれば、そのままスキャンや最適化をすることができます。

特徴

  • RSoftのツールで作成された値であれば、スキャンや最適化のターゲットとして設定可能
  • 任意の数のパラメータに対してスキャンや最適化が可能
  • ラインプロット、コンタープロット、3Dボリュームプロットの自動生成
  • パラメータ空間の特定の平面における挙動を示す「データスライスプロット」
  • 最適化のパフォーマンスを追跡するためのリアルタイム収束プロット
  • RSoftのカスタマイズされたDataBROWSER環境内でのデータへのアクセスや表示が可能
  • 既存のデータをさまざまなプロットスタイルに迅速に再処理
  • スキャンした全データのファイルへのダンプ
  • 様々な収束のための最適化アルゴリズムが利用可能
  • シミュレーション出力のカスタム後処理により、任意のパラメーターのスキャン/最適化を作成
  • カスタムモジュールによるMOSTでの新しい最適化アルゴリズムの定義

BeamPROPとMOSTのスキャン/ポスト処理機能によるファイバの分散パラメータの計算結果

アプリケーション事例