ニュースリリース - 2011年2月3日

シノプシス、ギガスケールのデザインに対応したGalaxyデザイン・プラットフォームを発表


最先端プロセス・テクノロジを用いた大規模デザインに向け、
拡張性、デザイン収束機能、処理速度を改善した最新バージョン

2011年1月31日 カリフォルニア州マウンテンビュー発
 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、Galaxyデザイン・プラットフォームの最新バージョン2010.12を発表した。Galaxy 2010.12は、“ギガスケール”の大規模デザインを処理するツール群に必要となる拡張性、デザイン収束機能、処理速度を実現するテクノロジを搭載している。Galaxyデザイン・プラットフォームを構成する各ツールは、マルチコア・コンピューティングを活用した実行速度の向上や、設計容量を向上させる各種の革新技術を搭載し、設計者に、高度に複雑な超大規模LSIの設計生産性向上のメリットを提供する。さらにGalaxyが提供するファウンドリ認証済みの包括的な28nmプロセス・ノード対応により、配線やDRC、RC抽出、リソグラフィの問題に対処できる。Galaxy 2010.12は、既に提供を開始している。

スマートフォンやタブレット端末、ネット接続型HDTVなどのコンシューマー製品の需要増加に伴い、半導体各社は、多数の機能が高度に集積された数百万インスタンス・レベルのギガスケールLSIを非常に短期間で開発しなければならなくなっている。Galaxyでは、論理設計、物理設計、サインオフ検証の工程が1つのデザイン・プラットフォームに統合されているため、最新のプロセス・テクノロジを用いた大規模LSIの開発に必須となる拡張性と処理速度を実現している。Galaxyデザイン・プラットフォームを構成する主要コンポーネントには以下のようなツールがある。

  • Design Compiler GraphicalとIC Compilerの組み合わせ
    初期のデザイン検討から、コンカレントなMCMM(マルチコーナー・マルチモード)最適化や、タイミング/消費電力/テスト性/面積のコンカレントな収束に至るまで、論理・物理設計を通じて短期間でのデザイン収束を実現。
  • IC CompilerのZrouteテクノロジ
    最先端のプロセス・テクノロジに対応した各種のDFM要素をコンカレントに考慮した配線を実行。IC Validatorとのリンクによるインデザイン・フィジカル検証機能により、リソグラフィを考慮した高速配線機能を提供し、最先端プロセス・テクノロジで必須となる複雑なDRCへの完全準拠性を確保。
  • PrimeTime HyperScaleテクノロジ
    各ブロックの前後関係を考慮した上で各ブロックの短期タイミング収束を実現。高度に複雑な階層設計のサインオフにかかる期間を短縮。

Galaxy 2010.12では、多くのコア・テクノロジに改善が施されているが、中でも実行速度や設計容量に大きな改善をもたらした新機能には下記のようなものがある。

  • 論理設計(RTLシンセシス)
    • Design Compiler Ultraでは、トータル・ネガティブ・スラックを平均25%削減し、デザイン収束の予測性が大幅に向上。
  • 物理設計
    • IC CompilerのOn-demand Loadingテクノロジの改善により、トップレベルの物理設計収束にかかる期間を1/2~1/3に短縮。
    • インデザイン自動DRC修正が7倍に高速化。
  • サインオフ検証
    • PrimeTimeの実行速度とメモリー使用量が20%改善。
    • 組込みプロセッサ・デザインなどで必須のテクノロジとなるクロックメッシュ解析で、PrimeTimeがSPICE精度の新しい解析機能を提供。
    • PrimeTime HyperScaleテクノロジにより、同じインスタンスのブロックを複数持つデザインの解析実行時間が大幅に短縮。
    • StarRCの寄生抽出実行速度が1.5倍に向上。
  • RTL to GDSⅡ
    • 新しいバッファ・ツリー生成機能と面積削減のためのアルゴリズムにより、バッファやインバータ・セルの数が10%削減され、消費電力や配線性や面積が改善。


シノプシス インプリメンテーション・グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャーのAntun Domicは次のように述べている。「次世代のギガスケールSoCの設計には、数百万インスタンスを扱える容量と迅速にデザイン収束を実現する機能、そして高速な処理能力を持つインプリメンテーション・ソリューションが必要になります。Galaxyデザイン・プラットフォーム 2010.12は、設計者の皆様に、現在最先端の28nmプロセス・テクノロジのサポートはもちろん、各種最先端ニーズに対応した包括的なソリューションをご提供しています」

提供可能時期
Galaxyデザイン・プラットフォーム 2010.12は、既に提供を開始している。また、究極の設計自動化環境であるシノプシスのLynxデザイン・システムには、主要なプロセス・テクノロジで実証済みの製造工程直結システムに加え、Galaxy 2010.12のツール群を組み込んだ製造実績豊富なRTL to GDSⅡ設計フローが組み込まれている。さらに、シノプシスの既存カスタマーは、シノプシスのオンライン技術サポート・センター SolvNet(http://solvnet.synopsys.com)にて2010.12の無償トレーニングを受講できる。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsys、Galaxy、DC Ultra、Design Compiler、PrimeTime、SolvNet、StarRCは、Synopsys, Inc.の登録商標または商標です。
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<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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