10MHzもの動作性能、パワー解析エミュレーション、システムレベル・デバッグを可能にする次世代のエミュレーション・ソリューション
概要
2021年5月13日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、10MHzの動作性能というディスラプティブなイノベーションをもたらす新しいエミュレーション・ソリューションを発表した。これにより、高性能コンピューティング(HPC)、5G、GPU、AI、車載システムなどに向けた複雑なSoC開発で、ハードウェアとソフトウェアの検証スピードが向上する。実績豊富なシノプシスのダイレクト・コネクト・アーキテクチャを組み込んだ新しいエミュレーション・システム ZeBu EP1は、デザイン間の通信を最適化し、他に類を見ないエミュレーション性能を提供する。また、ZeBuならではのパワー解析エミュレーション、システムレベル・デバッグ、ハイブリッド・エミュレーション、仮想ホスト/デバイスといった機能により、ハードウェア設計ならびにソフトウェア開発の両面で、SoC開発期間を短縮することが可能となる。ZeBu EP1は、既に提供を開始している。
シノプシス ベリフィケーション・グループ ジェネラル・マネージャー Manoj Gandhiは次のように述べている。「当社は、業界をリードするお客様各社との協業を通じて、当社のハードウェア・ベース検証ソリューションの技術革新を加速し続けています。ZeBu EP1は、様々なハードウェア/ソフトウェア・テクノロジの統合により、動作性能とデバッグ能力にブレイクスルーをもたらすソリューションです。ZeBuならではの高速なエミュレーション機能をご活用いただくことにより、エレクトロニクス製品の開発企業各社様では、ソフトウェア・スタックを全て搭載した最先端のSoCの開発/検証が可能となりました」
SoCの大規模化、ソフトウェアの複雑化、低消費電力の要求の厳格化、チップ間や外部環境との通信の増加などに対応すべく、シノプシスではエミュレーション・システムのイノベーションを徹底的に進めており、ブレイクスルー・パフォーマンス、業界をリードするハードウェア/ソフトウェア・パワー検証、システムレベル・デバック、包括的なハイブリッド・エミュレーション、業界最多の仮想インターフェイスを提供している。エレクトロニクス企業各社では、ソフトウェア開発/SoC検証/システム検証の短期化を実現すべく、高速エミュレーションならびにプロトタイピング・ファームへの投資を継続しており、その中でシノプシスの検証用ハードウェアはマーケット・リーダーとして急成長している。シノプシスの最新エミュレーションならびにプロトタイピング・システムには、ザイリンクス社のVirtex UltraScale+ VU19Pが搭載されている。ザイリンクス社との協業を通じて、FPGAへのデザイン実装、ランタイム性能の向上、アット・スピード・デバッグの継続的イノベーションが可能となっている。
ZeBuは、シノプシスのVerification Continuum® Platformを構成するソリューションで、業界最速かつ最も処理容量の高いエミュレーション・プラットフォームであり、幅広いユースケースをサポートしている。ZeBuの最新の革新技術は下記の通りである。
実績豊富なシノプシスのダイレクト・コネクト・アーキテクチャをベースにした業界初の10MHz動作のエミュレーション・システムである。デザイン間の通信を最適化し、20億ゲートもの大規模SoCのハードウェア/ソフトウェア検証にかかる期間を短縮する。
業界初のパワー解析エミュレーション・システムである。ハードウェア・デザイン全体とソフトウェア・ワークロードを基に、すぐに使用可能なパワー・プロファイルを抽出し、1日に数回のパワー検証を実行することができる。
数十億サイクルのソフトウェア・ワークロードを実行しつつ複雑なSoCを効率的にデバッグすることができる実績豊富なソリューションである。継続的なデータ・ストリーミングを可能にする広帯域インターフェイスを提供し、冗長なエミュレーション実行を根絶する決定論的エミュレーション実行を実現している。
Virtualizerとの連携で実現するハイブリッド・エミュレーション環境であり、多岐にわたるプロセッサ/メモリー/インターフェイスの仮想モデル・ライブラリを提供している。OSブート時の処理能力の70~100倍向上により、これまで以上に複雑なソフトウェアの検証が可能となり、より短期間でのテープアウトを実現できる。
PCIe 5.0、USB3、SATA、Ethernet、NVMeのホスト/デバイス・モデルにより、SoC上で動作する実際のOS、ドライバ、アプリケーション・ソフトウェアを用いて、ホストからデバイスに至るソフトウェア・スタックの検証が可能となっている。
単一のテストベンチとデザイン・コンパイル、最適化されたトランザクション処理プロトコル・スピードで、シミュレーション速度を100倍高速化することができ、より短期間でのシミュレーション環境構築とRTLリグレッション・テストを実現している。
ZeBuエミュレーション・システムを実機環境と接続してイン・サーキット・エミュレーション(ICE)を実現する。実績豊富なシノプシスのDesignWare® IPを活用して、PCIe、CXL 2.0、Ethernet、USB、SATA、Displayポートだけでなく、5Gテスター、ネットワーキング・テスター、ユーザー独自のハードウェアにも対応している。
Arm社 デザイン・サービス担当シニア・ディレクター Tran Nguyen氏は次のように語っている。「当社のパートナー・エコシステムでは、コンピューティング・イノベーションが急速に進化しています。Armベースのソフトウェア集約型のHPC、5G、GPU、AI、車載システムの開発が増加しており、これまで以上に高速なエミュレーションや検証が求められています。当社はシノプシス社との緊密な協業を継続し、お客様各社のこうしたニーズにお応えしております」
ザイリンクス社 Central Products Group 上級副社長 Vamsi Boppana氏は次のように語っている。「当社とシノプシス社の多年にわたる技術提携により、様々な業界でFPGAベースの革新的なエミュレーションやプロトタイピングの採用が加速し続けてきました。SoCデザインならびにソフトウェアの複雑化は増加の一途です。今後もシノプシス社との緊密な協業を継続し、FPGAへのデザイン実装、ランタイム性能の向上、アット・スピード・デバッグに向けた強力なテクノロジをご提供してまいります」
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、業界で最も広範囲をカバーしたアプリケーション・セキュリティ・テスティング・ソリューションならびにサービスを提供しているS&P 500カンパニーである。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、よりセキュアでハイ・クオリティなコードを開発しているソフトウェア開発者に、革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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