ニュースリリース - 2020年5月21日

富士ゼロックス、多機能プリンター用SoCの開発に シノプシスのエミュレーション・ソリューション ZeBu Server を採用

ソフトウェア開発にかかる期間を2ヶ月以上短縮

2020年5月21日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）は本日、ドキュメント関連ソリューションならびにサービスのリーディング・カンパニーである富士ゼロックス株式会社が、同社の次世代多機能プリンター向けSoCのソフトウェア開発と性能向上に、シノプシスのエミュレーション・システム ZeBu^® Serverを採用したことを発表した。同社は、ZeBuが提供する高速実行性能、高い拡張性ならびにシノプシスの仮想プロトタイピング・ソリューション Virtualizer^TM、シミュレーション・ソリューション VCS^®、デバッグ・ソリューション Verdi^®との統合開発環境を活用し、実機レベルでのシステム・テストとソフトウェア開発にかかる期間を短縮した。

富士ゼロックス株式会社　ソフトウェア＆エレクトロニクス開発本部　エレクトロニクス開発部　コントローラHW開発統括グループ　橋本貴之氏は次のように語っている。「多機能プリンター向けSoCは、複数のイメージ処理IP、リアルタイム・ディスプレイ機能、ネットワーク・インターフェイス、スキャン/プリント・データ・チャネルの搭載や、オンボードのDDRメモリーなどにより、ますます複雑化しています。当社は、ZeBuが提供してくれる卓越した性能を評価して採用を決めました。これによって、アプリケーション・ソフトウェアの開発にかかる期間を2ヶ月以上短縮し、SoCをテープアウトする前の段階で数十億サイクルもの現実のテストシナリオを実行することが可能となりました」

ZeBu Serverは、業界最高速のエミュレーション・ソリューションである。富士ゼロックス社はZeBuを活用することによって、現実のスキャン/プリント・シーケンスを実行し、従来のシミュレーション手法では2週間かかっていたメモリー・ボトルネックの可視化をわずか数分で達成した。また仮想プロトタイピング・ソリューションとのハイブリッド・エミュレーションによって、OSブリングアップやドライバならびにアプリケーション・ソフトウェア開発の2ヶ月以上短縮に成功した。またVerdiとの連携によるビジュアル・デバッグ環境により、複数の性能ボトルネックを特定することができた。SoC実機では、これらのボトルネックは特定が困難で、わずか数週間で解決することも不可能だった。

シノプシス　ベリフィケーション・グループ　マーケティング＆ビジネス・ディベロップメント担当副社長　Rajiv Maheshwaryは次のように述べている。「ソフトウェア開発者とハードウェア設計者の両方で利用でき、ソフトウェア開発を加速させることができる高性能エミュレーション・システムを活用したいというお客様が増えています。ハイブリッド環境構築やシミュレーション・アクセラレーションの用途にエミュレーションを活用可能にするために、当社は膨大なR&D投資を実施してまいりました。これによりお客様各社では、より短期間でAI、ネットワーキング、モバイル、コンシューマ製品向けチップを開発可能となり、市場投入までにかかる期間を数か月単位で削減できるようになりました」

関連情報

ZeBu Serverに関する詳細は、https://www.synopsys.com/ja-jp/verification/emulation/zebu-server.htmlより入手可能。

シノプシスについて

Synopsys, Inc.（Nasdaq上場コード:SNPS）は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域（Silicon to Software）をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化（EDA）ソリューションならびに半導体設計資産（IP）のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC（system-on-chip）設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。