シノプシスの故障シミュレーション・ソリューション Z01Xが提供する検証スピード/容量を活用してベクトル演算器搭載RISC-Vプロセッサで世界初のISO 26262 ASIL D認証を取得
概要
2021年9月14日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 機能安全性検証ソリューションでのリーダーシップを加速させているシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、最先端のRISC-Vベース・プロセッサIPの開発に注力している株式会社エヌエスアイテクス(以下、エヌエスアイテクス)が、シノプシスの故障シミュレーション・ソリューション Z01Xを用いて、予定より2か月早く同社の並列プロセッサIP DR1000CのISO 26262 ASIL(Automotive Safety Integrity Level)D認証取得を達成したことを発表した。エヌエスアイテクスは、Z01Xが提供する検証スピード/容量を活用して、世界初のISO 26262 ASIL D認証済みベクトル演算器搭載RISC-Vプロセッサを開発した。ASIL Dは、車載システムなどのセーフティー・クリティカルなアプリケーションに向けた最も厳しい機能安全規格である。
株式会社エヌエスアイテクス CTO 上級副社長 杉本英樹氏は次のように語っている。「当社のDR1000Cをセーフティー・クリティカルなシステムに組み込むことにより、お客様各社は、開発中のシステムがより高性能かつ高信頼性で動作することに確信を持つことができるようになります。 当社は、DR1000Cの機能安全性準拠を確実なものとするために、シノプシス社との緊密な協業を継続しています。ほかにも、同社の特定用途向け命令セット・プロセッサ開発ツール ASIP Designerを用いた車載向けカスタム・プロセッサの開発期間短縮や、FPGAプロトタイピング・ソリューション HAPSを用いたデータフロー・プロセッサIPの検証などで協業しています」
車載向けエレクトロニクス・システムにとって、機能安全規格への準拠は非常に重要な開発要件である。機能安全認証機関のSGS-TÜVによるASIL D認証を取得したエヌエスアイテクスのDR1000CプロセッサIPには、各種のハードウェア安全性機能が搭載されており、これにより安全性メカニズムを追加で組み込むことなくASIL Dが要求する安全性基準を満たすことが可能となる。DR1000Cは、セーフティー・クリティカルな車載システムや、ファクトリー・オートメション、レーダー/センサー処理などにマイクロコントローラを用いる際に発生する負荷の重たい演算処理からプロセッサを解放する理想的なソリューションである。
Z01Xは、ISO 26262やIEC 61508に準拠した高速な故障シミュレーションや、テスト性解析の機能を提供する。車載IPのISO 26262認証にかかる期間を短縮するシノプシスの機能安全ソリューションの中核を担うZ01Xは、最も厳しいASIL D規格の認証を目指す半導体開発企業のためのソリューションである。エヌエスアイテクスは、デバッグ効率、検証カバレッジ、検証プランニングの向上のためZ01Xと共にシノプシスのデバッグ自動化システム Verdi®も活用している。
シノプシス ベリフィケーション・グループ エンジニアリング担当副社長 Vikas Gautamは次のように述べている。「当社は、エレクトロニクス技術を活用した今日の車載システムやファクトリー・システム向けチップに求められる重要要件である機能安全性確保を支援するため、堅牢な設計ソリューションの拡充を続けています。Z01Xが提供する、高速シミュレーション、統計的サンプリング、豊富な故障モデルなどの機能をご活用いただくことにより、エヌエスアイテクス様は、ベクトル演算器搭載RISC-Vプロセッサで世界初のISO 26262 ASIL D認証取得を達成されました」
Z01Xについての詳細は、下記より入手可能。
https://www.synopsys.com/ja-jp/verification/simulation/z01x-functional-safety.html
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