重要なPVTセンサー・データの取り込みによりSilicon Lifecycle Managementプラットフォームの機能を拡充、チップならびにシステムの最適化能力を強化
2020年11月11日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、プロセス/電圧/温度(PVT:process, voltage and temperature)センサーの分野でインチップ・モニタリング・テクノロジをリードするMoortec社を買収したと発表した。同社のセンサーは、シノプシスのSilicon Lifecycle Management(SLM)プラットフォームのキー・コンポーネントとなる。このような環境センサーの役割は、チップの稼働性能を正確に把握する上で非常に重要であり、これによってSLMプラットフォームの解析エンジンは、チップ設計に始まり製造/製造テスト/ブリングアップの工程から実際に使用されている段階に至るまでの半導体ライフサイクルの各段階で、より詳細かつ正確なチップ最適化を実行できるようになる。
買収条件の詳細は公表していないが、今回の買収がシノプシスの財務に与える影響は非常に軽微である。
シノプシス COO Sassine Ghaziは次のように述べている。「当社では、ダイナミックに変化を遂げている半導体業界で高まっているニーズに対応すべく、シリコン・ライフサイクルを通じた製品最適化を実現可能にするための技術革新への取り組みを続けています。今回の買収を通じて当社のSLMプラットフォームを強化し、最先端のプロセス・ノードを用いて開発する半導体デバイスに向けて、データ解析に基づく包括的ソリューションをご提供してまいります」
インチップ・モニタリング技術は、物理的あるいは機能面で刻々と変化する状況に対するミッション・クリティカルな製品管理を実現でき、それによって性能や信頼性を向上させることが可能となるため、最先端プロセス・ノードのチップに不可欠な技術となっている。Moortec社買収により、シノプシスは、業界で最先端かつ最も包括的なインチップPVTセンサーならびにコントロール・サブシステムを獲得した。Moortecテクノロジは、世界最大級のファブレス・メーカーや垂直統合型デバイス・メーカーの多くに採用されており、現在主流のプロセス・ノードから5nmプロセス・ノードに至るまでの数百種のチップに組み込まれている。
Moortec社のセンサー・テクノロジをシノプシスのSLMプラットフォームに組み込むことにより、そのソリューション・バリューに新たな一面が加わることになる。リアルタイムのインチップ・フィードバックの獲得に加えて、センサーから得られた情報を抽出してSLMプラットフォームの解析エンジンに入力することが可能となる。センサーからもたらされた環境データは、チップ上で起きている複雑極まる挙動を完全に把握するためには必須の情報となる。この情報を、構造/機能モニターから得られるデータと組み合わせることにより、ライフサイクルを通じて最大限の最適化作業を実践するのに不可欠なデータを豊富に取得することが可能となる。
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。
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