ハイエンドのコンシューマ・デバイスで1ワットあたり性能を最大化するTotal-Computeソリューションを実現する設計/検証/IPソリューション
概要
2021年5月25日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、Armv9ベースのArm社の次世代CPUであるCortex®-X2、Cortex-A710、Cortex-A510や、GPUのArm Mali-G710、Arm DynamIQ Shared Unit-110の早期適用企業各社が、業界をリードするシノプシスの設計/検証ソリューションを活用して、多数のテープアウトを達成したことを発表した。ハイエンドのコンシューマ・デバイス向けに開発されたこれらのSoCでは、5nm/4nm/3nmといった最先端プロセス・テクノロジ向けのArm社の最新アーキテクチャ・イノベーションと、シノプシスとArm社が共同開発した設計/検証フローならびにメソドロジを用いて、抜きんでた性能と消費電力効率を実現している。Fusion Design Platform、Verification Continuum Platform、DesignWare Interface IPから成る業界最高水準のEDAならびにIPソリューションは、Total Computeの新時代を切り拓くSoC開発のための低消費電力重視のシリコン to ソフトウェア・ソリューションを提供している。この真のエンド to エンド・ソリューションにより、次世代のコンシューマ・デバイスを形作るのに欠かせないAI、デジタル信号処理(DSP)、仮想/拡張現実(XR)といった技術要求の厳しい様々なユースケースで、1ワットあたり性能の最大化を短期間で達成可能となる。
Arm社 Client Line of Business担当上級副社長兼ジェネラルマネージャー Paul Williamson氏は次のように語っている。「Armv9アーキテクチャをベースにした当社のTotal Computeソリューションは、これまで以上に大量のデータを扱うコネクティッド・ワールドで不可欠となるセキュリティ&トラストを実現しつつ、コンピューティング性能と効率に大胆な変革をもたらすものです。シノプシス社との協業により、クライアント・コンピュート・マーケットで急速に拡大しているコンピューティング性能の要求に向けて、業界で実現可能とされてきた1ワットあたり性能の限界を乗り越えることが可能となりました」
スマートフォン、ラップトップ機器、PC、デジタルTV、ウェアラブル機器、拡張/仮想現実アプリケーションといった幅広いクライアント・マーケットをターゲットにしたArmv9ベースSoCの開発者は、製品の差異化と開発期間短縮の実現のため、デジタル設計/検証ソリューションやインターフェイスIPが高度に統合されたシノプシスのソリューションを採用している。
シノプシス デジタル・デザイン・グループ ジェネラルマネージャー Shankar Krishnamoorthyは次のように述べている。「知識主導型の現代社会において、データは今や、永遠に膨張し続ける重要な通貨であると言えるでしょう。情報を活用した安心な未来を形作るためには、効率的で安全なデータ処理の実現が最重要となります。シノプシスは、設計、検証、IP、ソフトウェア・セキュリティ&クオリティの分野で幅広く開発ソリューションをご提供しており、Armv9アーキテクチャに基づいた付加価値の高いアプリケーションの新しい波を実現すべく、Arm社との協業を積極的に展開してきました。これによって、高信頼性/低消費電力/高性能の新しい基準を確立いたしました」
Fusion Design Platformは、設計フローを通して他に類を見ない結果品質と設計期間短縮を実現し、Arm社や業界各社による革新的な半導体開発の継続と短期化を実現し続けている。Fusion TechnologyTMは、個別ツール間で業界最高水準の設計/解析エンジンを共通化する独自の手法により、論理合成/テスト/配置配線/各種サインオフなどの従来型EDAツール間に横たわる境界線を取り払い、設計フロー全体の最適化と過剰な設計マージンの削減を実現している。これにより、業界屈指の1ワットあたり性能の達成が可能となった。
Arm社の新しいモバイル・ソリューションの早期適用企業各社は、Armベース設計に向けて最適化されたシノプシスのVerification Continuum Platformを使用している。このプラットフォームは、Cortex-X2/Cortex-A710/Cortex-A510 CPUやMali-G710 GPUのArm Fast Modelsを組み込んだVirtualizer™ Development Kit(VDK)、シミュレータのVCS®、ハードウェア/ソフトウェア・デバッガ Verdi®、最新のArm AMBA®インターコネクトの検証用IP、ハードウェアとソフトウェアのブリングアップと消費電力/性能の検証にかかる期間を削減して製品の市場投入までの期間を短縮するZeBu® ServerならびにHAPS®などで構成されている。
多くの実チップで実績豊富なDesignWare Interface IPポートフォリオは、最先端のCortex CPUやMali GPUを組み込んだArmベース・システムで求められる処理性能、電力効率、セキュリティ機能、リアルタイム接続機能を提供している。PCI Express®、DDR、MIPI、USBなどの最新プロトコルのコントローラIPならびにPHY IPから成る多岐にわたるシノプシスIP群は、ArmベースSoCの短期間での開発を可能にすべく最適化が施されている。
参考情報
QuickStart Implementation Kits(QiKs)は、開発期間短縮と1ワットあたり性能の目標の達成を可能にするインプリメンテーション・スクリプトやリファレンス・ガイドを提供する。QiKsは、Arm support hub経由もしくはSynopsys SolvNetよりダウンロード可能である。
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、業界で最も広範囲をカバーしたアプリケーション・セキュリティ・テスティング・ソリューションならびにサービスを提供しているS&P 500カンパニーである。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、よりセキュアでハイ・クオリティなコードを開発しているソフトウェア開発者に、革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jp より入手可能。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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