ニュースリリース - 2019年5月23日

シノプシス、AI/グラフィックス/プロセッサ・デザインのフォーマル検証スピードを100倍向上

VC FormalのDatapath Validationアプリケーションにより幅広いマーケット向けデザインでHECTORテクノロジを適用可能に

 

概要

  • VC Formal®のDatapath Validationアプリケーションにより、C/C++アルゴリズムとRTL間のフォーマル検証スピードが、これまでのテクノロジよりも100倍以上高速化

  • Verdi®が実現する使い易さとデバッグ機能を搭載したVC Formalに実績豊富なHECTORTMテクノロジを統合したDatapath Validationアプリケーション

 

2019年5月23日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 –シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は日、VC FormalソリューションのDatapath Validation(DPV)アプリケーション(app)を発表した。DPV appは実績豊富なHECTORテクノロジをベースにしており、幅広いマーケットに向けて提供されるデータパス主体デザインに対する徹底したフォーマル検証を可能にする。複雑なSoCデザインの検証でも、C/C++記述のアルゴリズムとそのRTLインプリメンテーションの間のフォーマル検証スピードを、これまでのテクノロジと比べて100倍以上高速化でき、これまでは不可能と考えられてきたようなケースに対しても徹底した機能検証を実行することが可能となる。

 

サムスン社 SARC and Advanced Computing Lab  GPU & CPUフォーマル検証門責任者 Xiushan Feng氏は、次のように語っている。「我々のミッションは、モバイルSoC向けに非常に高品質なCPU/GPUやシステムIPを開発することですが、極めて短い開発期間で、非常に競争力の高い機能セット、優れた処理性能、超低消費電力を達成することが求められています。データパス主体のデザインでは、C/C++で記述されたアルゴリズムに対してフォーマル検証を徹底的に実施する必要があり、コーナーベースのバグを分単位で効率的に発見していかなければなりません。これは既存の検証テクニックでは不可能とされてきました。VC FormalのHECTORテクノロジは、業界最高水準の実行スピードと検証結果品質を実現してくれますので、当社では、シミュレーション工数を大幅に削減した上で、RTLデザインのバグを30以上も特定することができました」

 

AIやグラフィック処理、プロセッサなどのデザインには、非常に複雑なアルゴリズミック機能ブロックが含まれている。こうしたデザインは、データパス部分の占める割合が高く、C/C++などの抽象度の高い言語でその挙動をモデル化する必要がある。その後、そうしたアルゴリズムをインプリメントしたRTLデザインに対しては、C/C++モデルを用いて機能等価性検証を実行する必要がある。シノプシスのデバッグ自動化ソリューション Verdiをネイティブ統合したVC Formalを活用することにより、設計/検証チームは、検証対象のデザインに対するフォーマル検証の実行が容易になり、フォーマル検証結果に対する根本原因解析を自動化することができる。さらにVCSとVC Formalのネイティブ統合により、フォーマル検証プロセスを既存の検証環境へスムーズに組み込むことができる。

 

DPV appは、以下のような随時強化されているVC Formal appポートフォリオに加わることになる。Property Verification(FPV)、Sequential Equivalence Checks(SEQ)、Register Verification(FRV)、Formal Coverage Analyzer(FCA)、Connectivity Checking(CC)、X-Propogation Checks(FXP)、Formal Testbench Analyzer(FTA)、Automatic Extraction of Properties(AEP)、Regression Mode Accelerator(RMA)。

 

シノプシス ベリフィケーション・グループ エンジニアリング担当上級副社長 Ajay Singhは、次のように述べている。「検証期間短縮のために特殊なデータパス・バリデーション・テクニックを用いる必要のあるデータパス主体デザインは増加しています。当社は、最先端SoCのための包括的な検証ソリューションを提供するため、業界のリーディング・カンパニー各社と協業を重ねてきました。データパス・バリデーション・テクノロジの開発にも投資を続け、より短期間で検証を終えて製品の市場投入を可能にするソリューションを実現いたしました」

 

提供可能時期ならびに関連情報

VC Formal Datapath Validationアプリケーションは、既に提供を開始している。

VC Formalについての詳細情報は下記より入手可能。

https://blogs.synopsys.com/informal-chat/

https://www.synopsys.com/verification/static-and-formal-verification/vc-formal/vc-formal-datapath-validation.html

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

 

 

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

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