リリース後9ヶ月で70 社を越す半導体企業で採用され、50 以上のテープアウトを達成
2014年12月17日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、最先端タイミング・クロージャー/サインオフ・ソリューション PrimeTime ADV が、一般提供開始後わずか9ヶ月で70 社を越す先進の半導体企業で採用され、50 以上のテープアウトを達成したと発表した。このソリューションが急速に普及した理由には、各社が使用してきたタイミング・クロージャー・フローへの統合が容易であること、実行速度が高速であること、幅広いアプリケーションやプロセス・ノードのデザインでタイミングECO の繰り返しを大幅に削減できることなどが挙げられる。PrimeTime ADV の適用企業は以下のような各社である。
All Winner Technology 社、GUC 社、Infineon 社、ルネサス エレクトロニクス株式会社、Samsung 社、STMicroelectronics 社、株式会社 東芝 他。
タイミング・クロージャーは、チップ設計者にとって最も困難な設計課題のひとつであり、全フィジカル設計プロセスの30%を占める工程となっている。従来のタイミングECOソリューションでは、もはやタイミング・クロージャー作業の複雑化や、最先端ならびに一般的なプロセス・ノードのデザインの性能向上ならびに消費電力/面積の削減に対応できない。さらに、非常に集積度を高めたデザインの場合、配線やセル配置の点で、ECO作業はコスト増の要因となる。こうした背景から、設計者は、ECO期間を1/2に短縮するために、従来のECO手法からもっとインテリジェントな手法に切り換える必要に迫られてきた。
こうした問題を解決するため、PrimeTime ADV は、高い実績を持つPrimeTimeサインオフ・タイミング・エンジンをベースにしたフィジカル設計考慮のタイミング改善/消費電力削減ソリューションを提供している。これにより、スプリッティング寄生、クロストーク、オンチップばらつき(OCV)といったタイミングに悪影響を与える現象を把握し、また既存の一般的なアドオンタイプのECOソリューションでは解決不能な点を克服して、サインオフ品質のタイミング解析を実現する。サインオフ精度の相関性は、短期間でのタイミング・クロージャーに不可欠な要素であるが、ノン・サインオフ・タイミング・ツールではこの点が不十分であるため、ECOを何度も繰り返すことになり開発コストの増加を招くこととなる。
PrimeTime ADV のサインオフ・ドリブンECOガイダンスは、業界をリードする寄生抽出ソリューション StarRC やフィジカル設計ソリューション IC Compiler と緊密に統合されているため、オン・ラウト・バッファリングなどの革新的な設計テクニックを用いてシングル・パスで最良の結果を実現できる。PrimeTime ADV 最新バージョンでは、リーク電流流削減機能が全体的な消費電力削減機能に拡張されているため、モバイル機器やコンシューマ機器向けチップ・デザインなどでこれまで以上の消費電力削減を実現できる。
シノプシス デザイン・グループ 主席上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domicは、次のように述べている。「当社は、タイミングや消費電力目標の厳しいデザインを自信を持って完成できる設計自動化ソリューションの提供に注力しています。StarRCやIC Compiler と緊密に連係動作するPrimeTime ADV のプラグ&プレイ ECO ソリューションにより、お客様各社は、現在お使いのタイミング・クロージャー・フローに、この最新テクノロジを迅速に組込み活用できるようになります」
シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。
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