ニュースリリース - 2017年6月1日

シノプシス、VESA Display Stream CompressionをDesignWare MIPI DSI IPに統合 4KウルトラHD以上の高解像度表示を実現

モバイル/仮想現実/車載SoCの画像データ転送をより少ない帯域で可能にする完全なMIPI規格準拠ディスプレイ・ソリューション

概要

  • アプリケーション・プロセッサへの組込みが容易で開発リスクを抑える完全なVESA® DSCエンコーダ搭載DesignWare® MIPI DSI Host ControllerならびにMIPI D-PHY。

  • メモリー容量とデータ転送に必要な帯域を削減するMIPI IPにより、消費電力と面積を削減。

  • 60Hz以上の高速リフレッシュ・レートにより、超高解像度のクワッドHDや4Kディスプレイで非常に高い反応性と滑らかな動きを実現するVESA DSCエンコーダ。

 

2017年5月31日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、Video Electronics Standards Association(VESA) Display Stream Compression(DSC)エンコーダを搭載したDesignWare MIPI DSI Host Controller IPの提供開始を発表した。モバイル、拡張/仮想現実(AR/VR)、車載SoC向けに、完全なディスプレイIPソリューションを提供する。これにより、60Hz以上の高速リフレッシュ・レートで、超高解像度のクワッドHDや4K表示の動画再生が可能となり、非常に高い反応性と滑らかな動きを実現することができる。またメモリー容量とデータ転送に必要な帯域を削減できるため、消費電力、面積、電磁障害(EMI:Electromagnetic Interferences)の低減が可能となる。VESA DSCエンコーダ搭載DesignWare MIPI DSI Host Controller IPとDesignWare MIPI D-PHYを使用することにより、アプリケーション・プロセッサへの組込みが容易な、完全かつインターオペラブルなソリューションを活用できる。

 

MIPI Alliance 議長 Joel Huloux氏は、次のように語っている。「ハイエンド・スマートフォンや、拡張/仮想現実、車載インフォテイメント、ADASといった新しいアプリケーションの出現により、4K以上の高解像度ディスプレイの需要は高まっています。シノプシス社は、当アライアンスの理事会メンバーとして、MIPIエコシステム内のインターオペラビリティ促進に尽力し、モバイルそしてその先のアプリケーションでの高解像度ディスプレイの実現に向けMIPI DSI仕様の普及にをリードしてこられました」

 

VESA エグゼクティブ・ディレクター Bill Lempesis氏は、次のように語っている。「モバイル、IoT、車載システム向けディスプレイ・メーカー各社は、製品差別化のため、より高解像度の製品開発に取り組んでおられます。SoC設計者にとっては、こうしたピクセル数の増大傾向に対して、画像のデータ転送を圧縮する手法の確立が課題となります。シノプシス社は、DSCエンコーダをDesignWare MIPI DSI Host Controller IPに統合することにより、ディスプレイ表示をしても画質劣化のないロスレス圧縮テクノロジをSoCに組み込む手段を設計者の皆様に提供しています」

 

VESA DSCエンコーダ搭載のDesignWare MIPI DSI Host Controller IPは、1レーンから4レーンまでコンフィギュレーション可能で、4K表示向けに合計30 Gbpsまで帯域を拡張できる。柔軟性を高めるため、IP搭載のDSCエンコーダは、VESA DSC仕様で定義されている8b/10b転送やシングル/マルチ・スライス転送でRGB入出力フォーマットをサポートしている。このDSCエンコーダは、UVM環境で完全に検証済みであり、多数に上るテスト・イメージ・ライブラリを用いてVESA DSC v1.1 Cモデルのチェックも行われている。設計者は、この高度に統合された検証済みソリューションを活用することで、開発リスクを削減することができる。

 

シノプシス IPマーケティング担当副社長 John Koeterは、次のように述べている。「コンシューマ機器でより高度な画質/色調と高品質なコントラスト比を実現できる超高解像度モバイル・ディスプレイの需要は高まっており、SoC設計者に新たな設計課題を突きつけています。VESA DSCエンコーダ搭載のDesignWare MIPI DSI Host Controller IPは、次世代モバイル・ディスプレイ向けに、60Hz以上の高速リフレッシュ・レートで、クワッドHDや4Kあるいはそれ以上の高解像度表示を可能にするソリューションを設計者の皆様にご提供します」

 

提供開始時期ならびに参考情報

VESA DSCエンコーダ搭載DesignWare MIPI DSI Host Controller IP、DesignWare MIPI D-PHY IP、DesignWare MIPI DSI Host Controller IPは既に提供を開始している。

詳細な情報はhttps://www.synopsys.com/designware-ip/interface-ip/mipi.htmlより入手可能。

 

DesignWare IPについて

シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IPプロトタイピング・キット、IP向けソフトウェアの開発キット、IPサブシステムを提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。詳細情報はhttps://www.synopsys.com/designwareより入手可能。

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

 

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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941