ARC Data Fusion IP Subsystem、ぺリフェラル、OS、ソフトウェア開発ツールからなる開発プラットフォームが開発効率の即時向上を実現
概要
ARC EMプロセッサ・ベース・デザイン向けソフトウェアの開発とデバッグの短期化に必要となるハードウェアならびにソフトウェアを提供するDesignWare® ARC® IoT Development Kit
DesignWare ARC Data Fusion IP SubsystemならびにUSB、UART、SPI、I2C、I3C、PWM、SDIO、ADCなどのインターフェイスを搭載したシリコン実証済みハードウェア
ARC IoT Development Kit向けに事前検証済みのドライバ、FreeRTOS、ミドルウェア、リファレンス・アプリケーションなどのソフトウェアを提供するembARC Open Software Platform
最適化済みのコンパイラ/デバッガ/ライブラリならなる生産性の高いプログラミング環境を提供するMetaWare Development Toolkit
2017年9月18日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、ARCプロセッサ・ベースSoCデザイン向けソフトウェアの開発とデバッグを短期化するDesignWare ARC IoT Development Kitの提供開始を発表した。ARC IoT Development Kitには、ARC Data Fusion IP SubsystemならびにUSB、I3C、PWMなどIoTデザインに一般的に用いられる各種ぺリフェラルがあらかじめ実装されている。またシノプシスのMetaWare Development ToolKitがARC IoT Development Kitをサポートしており、最小限のコード量で最大の性能を実現すべく最適化が施されたコンパイラ/デバッガ/ライブラリをソフトウェア開発者に提供する。さらに開発者は、embARC Open Software Platformを通じて、デバイス・ドライバ、リファレンス・アプリケーション、多岐にわたる無償ならびにオープン・ソースのソフトウェアにオンライン・アクセスが可能となっており、ARCベースの組込みシステム向けのソフトウェア開発を加速することができる。
Brite Semiconductor社 マーケティング/セールス担当副社長 Larry Lee氏は次のように語っている。「開発プロジェクトの早期段階でソフトウェア開発に着手できるかどうかは、製品の市場投入にかかる期間の目標達成にとって重要な問題です。シノプシス社から、ARC Data Fusion IP Subsystemに支えられた完全なハードウェア/ソフトウェア・ベースIoT Development Kitが提供されることにより、開発者はソフトウェアのプロトタイプ開発を迅速に進めることができ、次のARCベースSoCの開発を加速することができます」
ARC IoT Development Kitには、SMIC社の55nm超低消費電力プロセスで150MHzの動作性能を発揮するDesignWare ARC Data Fusion IP SubsystemのASIC実装が搭載されている。このASICには、USB、UART、SPI、I2C、I3C、RTC、PWM、SDIOといった一般的なぺリフェラル・インターフェイスも実装されているため、設計者は、最終的なSoCの開発時に同じハードウェアならびにドライバを使うことができ、開発工数を削減することができる。また、ARC IoT Development Kitのボード上には、ワイヤレス・ネットワークや9-Axis(ジャイロ、加速度計、コンパス)センサーへの無線接続を実現するBluetooth Low-Energyモジュールも搭載されているため、ウェアラブルやその他のIoTアプリケーションの開発効率が向上する。さらにARC IoT Development Kitは、Arduino、mikroBus、Pmodコネクタ経由でシステム拡張することができる。
高度に最適化した高密度なコードの開発をデバッグを可能にするMetaWare Development Toolkitをはじめとする開発ツールならびにソフトウェアからなる強力なエコシステムが、ARC IoT Development Kitをサポートしている。また開発者は、embARC Open Software Platformを通じて、デバイス・ドライバ、FreeRTOS、IoTミドルウェア、リファレンス・アプリケーションといった多岐にわたる無償ならびにオープン・ソースのソフトウェアにオンライン・アクセスできるため、IoTアプリケーションのコーディング工数を削減できる。embARC Open Software Platform経由で入手できるソフトウェアには、lwipや、MatrixSSL、WolfSSL、TinyDTLSといった一般的なセキュリティ・プロトコルなど、IoTデバイスやネットワーク・システムでよく用いられるプロトコルも含まれている。また、Nest Labs社がオープン・ソースとしてリリースしているThreadネットワーキング・プロトコルであるOpenThreadプロトコルもembARC Open Software Platform経由で入手できる。
シノプシス IPマーケティング担当副社長 John Koeterは次のように述べている。「組込みソフトウェア開発にかかる工数は、開発プロジェクト全体の非常に大きな部分を占めているため、SoC開発期間を短縮し厳しい開発スケジュールを達成するには、ハードウェア/ソフトウェア統合ソリューションの活用が鍵を握ります。ARC IoT Development Kitは、ソフトウェア開発者の皆様に、必要となるあらゆるハードウェア/ソフトウェアを組み込んだシリコン実証済み開発プラットフォームをご提供しています。これにより、IoTアプリケーション向けのARCプロセッサ・ベースSoCの開発期間を短縮することが可能となります」
提供可能時期
ARC IoT Development Kitならびに関連ソフトウェアは、2017年 第四4半期の提供開始を予定している。
DesignWare IPについて
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IPプロトタイピング・キット、IP向けソフトウェアの開発キット、IPサブシステムを提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。
詳細情報はhttps://www.synopsys.com/designwareより入手可能。
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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