ニュースリリース - 2011年5月17日

シノプシスのDesignWare SATA 6Gb/s IPソリューションがSATA-IOの認証を取得

実チップで実証済みのデジタル・コントローラIPならびにPHY IPソリューションが
設計リスクを抑えつつ、短期間でSATA 6G仕様に基く各種機能とデータ転送レートの実装を実現

2011年5月12日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 -
 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、デジタル・ホスト・コントローラIP、デジタル・デバイス・コントローラIP 、ミックスドシグナルPHY IPからなるDesignWare SATA IPソリューョンが、Serial ATA International Organization(SATA-IO)の6G規格準拠テストにパスしたと発表した。DesignWare SATA IPソリューションは、毎秒6 ギガビット(Gb/s)のデータ転送速度を実現し、SATA 3.0仕様で定義されている電気特性や論理特性そしてシステムレベル・インターオペラビリティなどの項目からなる200以上ものテストに合格して、SATA-IOの認証を取得した。この認証済みソリューションは、ホスト・コントローラ、デバイス・コントローラともに1.5Gb/s、3Gb/sならびに6Gb/sの全てのデータ転送スピードに対応しているため、SoC設計者は、既存デバイスとの下位互換を維持しつつ、6Gb/sインターフェイスの実装に伴う開発リスクと開発期間を大幅に削減できる。

DesignWare SATA Digital Controller IPには、SATA 3.0仕様で実現される各種の機能が組み込まれている。新しいストリーミングNative Command Queuing(NCQ)や、パワーマネージメント・モードなどである。ストリーミングNCQのサポートにより、一定時間あたりのデータ転送量が保障されるため、音声や動画のストリーミング・サービスの品質が向上する。また、より高い消費電力効率が求められるシステムに対しては、DesignWare SATA Digital Controller IPは、アクティブ・モードを飛び越して一部停止モードから完全停止モードへの直接遷移を可能にするパワーマネージメント機能を提供する。さらに、DMA(Direct Memory Access)エンジンも組み込まれているため、大容量ストレージ・デバイスへのデータの呼び出しと応答にかかる時間とCPU処理時間を最小に抑えて最適なシステム性能を実現することができる。

信号処理LSI開発企業である株式会社シグリード アナログソリューション事業部 部長 伊東 充吉氏は次のように語っている。「当社はSSD(Solid State Drive)コントローラを開発しており、当社のお客様に非常に高性能なソリューションをお届けしています。SATA 6Gインターフェイスを実装するためにシノプシス社が提供してくれているDesignWare SATA Digital Controller IPならびにDesignWare SATA PHY IPからなる包括的なIPソリューションにより、当社では450MBps超のデータ転送レートを実現し、かつ非常に消費電力の低いコントローラ・デバイスを開発することができました。また、SATA 6G機能の実装リスクを抑え、デバイス開発期間を短縮することもできました」

規格準拠性/インターオペラビリティ/性能/互換性テストを実施しているグローバルなテスト/検証ファームであるAllion社のテクニカルオペレーション/ハードウェア・マネージャー Robert Liu氏は次のように語っている。「開発されたIPが、SATA-IOからビルディングブロック間インターオペラビリティ性と仕様準拠性の認証を得るためには、非常に厳格なテストに合格しなければなりません。シノプシス社のDesignWare SATA IPが認証を受けたという事実は、同社のSATA仕様への知識の深さを実証するものであり、同時に設計者に対しては、同社のIPが下位互換性を保ちつつSATAの最新機能を正しく実現してるという信頼感の証となります」

Serial ATA International Organization(SATA-IO)プレジデント Mladen Luksic氏は次のように語っている。「SATA 3.0仕様は、ストレージ・ユニットとディスク式/光学式/テープ式などのストレージ・ドライバの間で6Gb/sの転送スピードを実現します。なんらかの製品がSATA-IOの認証を受けるためには、広範囲に及ぶテストを全てクリアして、SATA-IOのインターオペラビリティ規格を満たし、SATA 3.0が定義している6Gb/s仕様に準拠していることを実証しなければなりません。シノプシス社のような企業からSATA-IO認証済みのIPが提供されることにより、SATA 6 Gb/s規格の採用が加速するでしょう」

シノプシス IP&システム マーケティング担当副社長 John Koeterは次のように述べている。「6Gb/sの転送スピードを実現するSATA 3.0仕様により、性能や電力効率そして信頼性が大きく向上し、大容量の音声や動画ファイルの転送に対応した最先端ストレージ・ソリューションのニーズを満たすことができるようになりました。SATA-IOの公式認証を受けた当社のDesignWare SATA 6G IPソリューションにより、設計者の皆様は、開発中のSoCにSATA 3.0の仕様を組み込む際の開発リスクと開発期間を削減しつつ、この最新のインターフェイス機能を実装することができるようになります」

出荷時期
DesignWare SATA 6G IPソリューションは、既に提供を開始している。詳細情報はhttp://www.synopsys.com/sata/より入手可能。

DesignWare IPについて
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、デジタル・コントローラIP/PHY/検証用IPからなる完全なインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、アナログIP、組込みメモリー、ロジック・ライブラリ、組込みテスト/修正IP、オーディオ・ポストプロセッシング・ソフトウェア、コンフィギュアブル・プロセッサ・コアで構成されている。さらにシノプシスは、シリコン完成前の段階でソフトウェア開発を開始するために必要となるバーチャル・プラットフォームを作成するためのSystemCTMベースのトランザクション・レベル・モデル群も提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、IPリユース・ツール、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。

詳細情報はhttp://www.synopsys.com/designwareより入手可能。DesignWare IPコミュニティーへのご参加はこちらから。http://twitter.com/designware_ip

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940   FAX: 03-6746-3941