ニュースリリース - 2012年4月18日

シノプシスのProteus LRCをルネサスがリソグラフィ検証に採用

所有経費を削減しつつ、高い検証精度を実現する光学近接効果補正(OPC)後の検証ソリューション

2012年4月18日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、半導体大手のルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)が、シノプシスのProteus LRCをプロダクション・ユースのツールとして採用したことを発表した。Proteus LRCは、ルネサスのようなLSI開発・製造企業に対して、包括的かつ非常に高精度なリソグラフィ検証ソリューションを提供している。Proteus LRCは、業界で実績豊富なリソグラフィ・モデルと厳密な精度を持つシミュレーション技術によって、設計を製造工程にハンドオフする前の段階で、歩留まりに悪影響を及ぼす可能性のあるホットスポットを特定する。これにより、開発コスト増加要因となるリスピン発生リスクを最小化し、新しいプロセス・テクノロジ・ノードでの半導体開発期間を短縮する。

ルネサス エレクトロニクス株式会社 技術開発本部 EDA・設計手法統括部 アナログ設計技術開発部 部長 油井信康氏は次のように語っている。「当社では、所有経費を抑えつつプロセス開発期間の短縮を実現可能なリソグラフィ検証ソリューションを必要としていました。Proteus LRCを当社の最先端マイコンの開発に活用することにより、OPCの効率が向上し開発期間短縮が図れました」

Proteus LRCは、Proteusが実行するOPCで使用するものと同じ実績豊富なコンパクト・モデルを使用するため、採用し易く、信頼性の高い高精度検証を実現することができる。また、Proteus LRCに組み込まれている超高精度シミュレータ Sentaurus Lithographyによるレジスト・プロファイル生成とトポグラフィ・シミュレーションにより、さらに高精度で正確なホットスポット・バリデーションを実行することができる。Proteus LRCは、シノプシスが長年にわたって蓄積してきたリソグラフィ検証技術を元に開発されており、包括的な検証ソリューションと、効率的なレイアウト生成と結果解析のための視覚化環境を提供している。

Proteus LRCは、Proteusのエンジンを搭載し、Proteus Pipeline Technologyに組み込まれているため、デザイン・テープアウトからマスク・フラクチャリングまでのシングル・フローのソリューションを提供できる。Pipeline Technologyにより、マスク・シンセシスとフラクチャリングのフローのあらゆる段階でコンカレントなタスク実行が可能となり、最先端のプロセス・テクノロジ・ノードで扱わなければならないテラバイト級の巨大なデータを効率的に処理するためにタスク応答時間を最小化できる。またProteusの実行エンジンは、数百CPU、数千CPUといったコンピューティング環境上で稼動する非常に高度な拡張性を備えているため、使用するx86プロセッサの数を調整することによって所有経費を最小化しつつ、最適なツール実行時間を設定できる。

シノプシス シリコン・エンジニアリング・グループ ジェネラルマネージャー 兼 上級副社長 Howard Koは次のように述べている。「Proteus LRCとSentaurus Lithographyの組み合わせにより、業界最高水準の精度でホットスポットの解析を実行できます。これにより、開発期間を短縮し、最短期間での適正歩留まり達成が実現します。Proteus LRCは、テープアウト後の工程で最高レベルの高精度な検証ソリューションを必要とされている開発企業にとって最善の選択肢です」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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