ニュースリリース - 2013年9月6日

シノプシス、超高解像度マルチメディア映像を実現する -- DesignWare HDMI 2.0 TX/RXコントローラIPならびにPHY IPの提供を開始

ちらつきの無い4K x 2K 解像度のHDTV映像を提供するHDMI 2.0仕様に完全準拠

概要

  • 60Hzフレームレートで4K x 2K超高解像度をサポートするため、ディープ・カラーモードで総計18Gbpsの帯域を 提供
  • YCbCr 4:2:0 の色調、EMIを低減するTMDSスクランブル、最先端コントロールユニット CEC 2.0 など、HDMI 2.0で定義される全ての仕様をサポート
  • 約30m以上のロングケーブルに対応し、5v耐圧のI/Oを持つ堅牢なアナログ・フロントエンド
  • ソフトウェア開発に要する期間を数週間単位から数時間単位に短縮するLinuxソフトウェア・ドライバを提供
  • 従来と比べ消費電力を33%、面積を25%削減する28nm PHYアーキテクチャ


2013年9月5日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 
半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、DesignWare HDMI 2.0 TX/RX IPソリューションを発表した。このIPソリューションは、デジタル・コントローラIP、PHY IP、Linuxドライバからなっており、設計者のIP統合リスクと開発期間を削減する。DesignWare HDMI 2.0 IPは、総計18Gbpsの帯域を提供し、ディープ・カラーモード60Hzフレームレートで4K x 2K(横4400ピクセル、縦2250ピクセル)の解像度を実現、ちらつきの無い超高解像度(UHD)の映像体験を可能にする。また3.4Gbps以上のTMDS(Transition-minimized Differential Signaling)スクランブルにより、8b/10bデータストリームで発生するEMI(Electromagnetic Interference)を最小限に抑え、高品質な視覚体験を可能にする。さらにプリエンファシス、アダプティブ・イコライゼーションをサポートする堅牢なアナログ・フロントエンドにより、約30m以上のロングケーブルでも優れた信号整合性を実現できる。

Amlogic社 ビジネス・ディベロップメント担当シニア・ディレクタ Michael Mo氏は次のように語っている。「当社がシノプシス社のHDMI IPソリューションを採用したのは、同社がマルチメディア分野で持つミックスドシグナルおよびシステムレベルの専門技術を高く評価したからです。シノプシス社は、早い段階からHDMI 2.0仕様に対する取り組みを開始しており、我々が4K HDTV向けSoCに2.0仕様の最先端機能を組み込むのに大きく貢献してくれました。シノプシス社は信頼のおけるIPプロバイダであり、同社が高品質なIP製品とエキスパートによる技術サービスを提供してくれるおかげで、我々は自社のエンジニア・リソースをチップ開発の他の課題に集中投下できました」

DesignWare HDMI 2.0 IPソリューションは、モジュール方式の柔軟なデザインを提供しており、HDTV向けSoCのダイサイズとマテリアル・コストを削減するために面積、消費電力、ピン数、ゲート数を最適化した状態となっている。また、非常にコンフィギュラビリティの高いソリューションとなっているため、設計者はチップ完成後もソフトウェアの更新による機能変更によってHDTV SoCの旧式化を防ぐことができる。28nm HDMI 2.0 PHY IPは、従来と比べ消費電力を33%削減するためEnergy Star基準のクリアが容易になる。また、シングルPLLアーキテクチャと最適化済みI/Oリングにより面積を従来比25%削減している。このPHYは、ワイヤボンド・パッケージで6Gbpsの性能を実現でき、2層PCBにも対応しているため、マテリアル・コストの削減に貢献する。

ソフトウェア開発を支援するため、LinuxカーネルHDMI 2.0ドライバも提供している。HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection、EDID(Extended Display Identification Data)、CEC(Consumer Electronics Control)などのソフトウェア・ドライバにより、ソフトウェア開発にかかる期間を数週間単位から数時間単位に短縮できる。たとえばCEC 2.0ドライバはユニバーサル・リモートコントロール仕様をサポートしているので、エンドユーザーは一つのリモコンで複数のAV機器を操作することができる。これらのドライバは、LinuxもしくはLinuxベースのアンドロイドOS環境で使用できる。

シノプシス IP&システム マーケティング担当副社長 John Koeterは次のように述べている。「今回のHDMI 2.0 IPソリューションにより、様々なマルチメディア・コンシューマ機器向けSoCに組み込める高品質IPのリーディング・プロバイダとしての当社の地位はより強固なものとなりました。当社のHDMI 2.0 IPは、最先端のホームシアター・システムに必要とされる性能を満たすべく設計されているだけでなく、ソフトウェアの更新によって将来の機能変更にも備えることができる柔軟性をご提供しています」

提供可能時期
ファウンドリ各社の28nm プロセスに対応したDesignWare HDMI 2.0 TX/RX デジタル・コントローラIP、PHY IPは、既に提供を開始している。詳細な情報は www.synopsys.com/sensorsubsystem より入手可能。

DesignWare IPについて
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、デジタル・コントローラIP/PHY/検証用IPからなる完全なインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、アナログIP、組込みメモリー、ロジック・ライブラリ、プロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスは、これらのIPのドライバ・ソフトウェア、トランザクション・レベル・モデルそしてバーチャル・プラットフォームも提供している。また、FPGAベースのハードウェア・プロトタイピング・ソリューション HAPSを使用すれば、開発中のIPとそれを組み込むSoCがシステム全体の仕様に適合しているかどうかのバリデーションを実行できる。さらにバーチャル・プロトタイプ作成ツール Virtualizerを使用することにより、これらのIPあるいはSoC全体に必要となるソフトウェアの開発を、ハードウェア完成後に行う従来手法に比べてはるかに早い段階で開始できる。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、IPプロトタイプおよびソフトウェア開発環境や、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。詳細情報はhttp://www.synopsys.com/designwareより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化(EDA)ならびに設計資産(IP)のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。 
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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941