ニュースリリース - 2013年10月2日

Virtualizerの最新バージョン、早期ソフトウェア開発のためのVDKの開発と配備にかかる期間を短縮

新しいTLMサブシステムと、Eclipse IDEサポートにより、ソフトウェア開発者のVDK活用を促進

概要

  • 新しいトランザクションレベル・モデル・サブシステムの提供により、異なる開発チーム/企業あるいは開発拠点で分担する複雑なSoCのモデリングが容易に
  • 任意のコンポーネント・モデルを有効/無効に設定できるため、ソフトウェア・デバッグの際に最適なシミュレーション性能を実現
  • Eclipse IDEプラグインのサポートにより、ソフトウェア開発者が使い慣れたソフトウェア・デバッガとの緊密な統合環境を実現。ソフトウェア開発効率を向上し、立ち上げにかかる期間を短縮


2013年10月1日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 
半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、VDK(Virtualizer Development Kit)開発ツール Virtualizerの最新バージョンを発表した。VDKは、仮想プロトタイプを使って組込みソフトウェア開発とそのデバッグと最適化を短期化するためのソフトウェア開発キットである。Virtualizer最新バージョンは、複雑なデザインの仮想プロトタイプのバージョン管理や共有を容易化し、モデリング担当部門間の協業を効率化することにより、VDKの開発期間を短縮する。また、ARM® DS-5TMツールチェーンのようなEclipse IDE(Integrated Development Environment)上に組み込まれた既存のソフトウェア・デバッガとのプラグ・アンド・プレイ環境を実現するため、Eclipse規格をシームレスにサポートしている。今回の最新バージョンは、ハードウェアの実機が完成する最大12ヶ月前からソフトウェア開発を開始できるというVDKのメリットを活用して全体的な開発効率を一層向上させるだけでなく、Eclipseフレームワークが持つプラグ・アンド・プレイ機能により、ユーザーが使い慣れたデバッグ環境を継続使用できることを保証している。

ARM社 システム・デザイン部門のジェネラルマネージャー代理 Hobson Bullman氏は次のように語っている。「先進のSoCをスケジュール通りに市場投入するためには、仮想プロトタイプを用いた早期ソフトウェア開発手法が非常に重要な要素となります。VDKがEclipse環境でARM DS-5ツールチェーンと統合されることにより、仮想プロトタイプ上で起きていることを詳細に視覚化できるようになります。これによりソフトウェア開発者は、実機が入手可能になる前の段階で、複雑なソフトウェアのデバッグを加速させることが可能になるのです」

Virtualizerツールセットは、仮想プロトタイプの開発と配備に使用される各種ツールやテクノロジで構成されている。Virtualizerは、サブシステムのSystemCベース・トランザクションレベル・モデル(TLM)の開発をプロジェクトの早期段階で効率的に開発可能にし、それらを組み上げてシステム全体を表現した仮想プロトタイプを実機完成の最大一年前に実現可能にすることにより、最先端の半導体の進展でさらに複雑化を極めるソフトウェア開発の問題を解決する。

富士ゼロックス株式会社 コントローラ開発本部 コントローラプラットフォーム第五開発部 マネジャー 柳澤克彦氏は次のように語っている。「Virtualizerを使用する事で、製品サプライチェーンを構成するパートナーである半導体企業様やIPベンダ様と一歩進んだ緊密な関係を築いていくことが可能になります。Virtualizerにより、SoCの実機が利用できるようになる前に、ターゲットとなるプラットフォーム用のソフトウェア開発を進められるようになるからです」

VDK開発担当者は、開発チーム間でのサブシステムの共有を容易にする新しいサブシステム・フローのメリットを享受できる。システムを構成する全てのパーツを持ち寄って単一の仮想SoCプロトタイプを完成させた後は、ソフトウェア開発者は、それぞれのソフトウェア開発タスクに不必要なコンポーネントを無効にすることによって、シミュレーション・スピードを向上させることができる。

シノプシス IP&システム・マーケティング担当副社長 John Koeterは次のように述べている。「ソフトウェア開発チームでは、機動的に運用できる開発メソドロジを採用するようになってきており、開発効率を上げつつ開発リスクを最小化するためにVDKのような最先端のツールを活用しています。Eclipse IDEベースのソリューションの提供により、Virtualizer最新バージョンは、既存のソフトウェア開発環境とシームレスに統合できるVDKの開発を可能にします。これにより、開発者は仮想プロトタイプがもたらすメリットをすぐに活用できるようになり、早期ソフトウェア開発を達成できるようになります」

提供時期
Virtualizer 13.06バージョンは、既に提供を開始している。詳細な情報は、http://www.synopsys.com/jp2/Prototyping/VirtualPrototyping/Pages/Virtualizer.aspx

http://www.synopsys.com/VDK
より入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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