ニュースリリース - 2014年2月19日

シノプシス、Coverity社の買収によりソフトウェアの品質ならびにセキュリティ向上技術に参入

ソフトウェア・プログラムの品質とセキュリティを改善し 
より優れたソフトウェアをより短期間で開発可能にするCoverity製品

2014年2月19日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 
半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)ならびに、ソフトウェア・テスト、品質/セキュリティ向上のための開発ツールのリーディング・カンパニーであるCoverityは、シノプシスによるCoverity社買収の最終合意に達した。同社の製品は、大規模ソフトウェア・システムをベースにした製品の悩みの種である致命的な障害につながりかねない品質上/セキュリティ上の欠陥リスクを削減する。

今回の買収合意に基づき、シノプシスは、総額約3億7500万ドル、Coverity社の現金資産を差し引いた実質金額約3億5000万ドルで同社を買収する。Coverity社の従業員が持つ行使前のストックオプションはシノプシスが引き継ぐ。買収金額は、シノプシスが現金と借り入れ金で支払い、HSR(Hart-Scott-Rodino:米国の連邦反トラスト法のひとつ)の審査など、既定の手続きを経て、シノプシスの2014会計年度の第二4半期中に完了する予定である。

ソフトウェアの複雑度の増大と、それに伴う品質上/セキュリティ上の問題は、今日劇的に増加している。現在、ミッション・クリティカル、セーフティ・クリティカル、セキュリティ・クリティカルなタスクを実行するソフトウェア・プログラムの開発が世界で600万人のソフトウェア開発技術者によって行われており、彼らが記述するプログラム・コードは日々6000万行にものぼる膨大な量である。こうしたタスクは、脆弱製が高く、ときに欠陥を引き起こすこともあり、売り上げの喪失や計上の遅れ、製品のリコール、信用失墜、安全上の問題につながっている。10年前に、スタンフォード大学の研究所からスピンアウトして設立されて以来、Coverity社は、ソフトウェア・コードが製品化される前にその欠陥を検出・修正する革命的なテクノロジを開発し続けており、ソフトウェア・セキュリティの向上に貢献している。シノプシスが同社を取り込むことにより、シノプシスが確固たる地位を築いている半導体/システム業界への開発技術の浸透を促進する機会が創出でき、また、これまでシノプシスが足がかりを持っていなかったエンタープライズIT業界や独立系ソフトウェア開発企業を始めとする成長市場への参入が可能となる。

シノプシス 会長兼Co-CEO Aart de Geusは、次のように語っている。「Coverity社は、複雑なソフトウェア開発プロジェクトで増加している品質やセキュリティの問題を解決する革新的なテクノロジのパイオニアです。同社の顧客重視の姿勢は、優れたビジネス・モデルの中核をなすものであり、当社自身も、ツールの開発にあたって同社の製品を10年近く使ってきました。両社の統合は、ソフトウェア開発プロセスを“最初の一回で欠陥のない”機能を実現するレベルに押し上げることを目的としています。これは、まさにソフトウェア開発者が求め続けているものです。そしてシノプシスにとっては、テクノロジ面で本質的に近い分野であり、非常に新しく急成長中のマーケット分野の開拓にもつながるものです」

Coverity社のツールは、世界中のリーディング・カンパニー各社で採用されており、10社中9社のトップクラスのソフトウェア会社、10社中7社のトップ航空宇宙・防衛企業、10社中8社の世界的な大手企業、10社中6社のトップ半導体企業などで使用されている。独立系調査会社の分析によると、Coverity社はソフトウェア品質解析および計測の分野でのナンバーワン企業として認定されている。

Coverity社 社長兼CEOであり社内役員会議長のAnthony Bettencourt氏は、次のように語っている。「激増するソフトウェア品質/セキュリティの問題を解決するため、当社は開発中のソフトウェア・コードに潜む問題点を検出し分析する革命的なテクノロジを開発してまいりました。この技術により、ソフトウェア開発者は、問題点が顕在化する前に品質やセキュリティの欠陥を修正することができるようになります。強力な開発ツールを提供してきた実績と高い信用を持つマーケット・リーダーとの統合により、この新しいパラダイム革命を加速でき、ソフトウェア開発者の皆様にさらなるメリットを提供できるようになります」

今回の買収完了後に発生する会計処理や、分割する繰延収益の影響が確定していないため、現時点ではシノプシスの2014会計年度の決算見込みの修正はしないが、2014会計年度へのCoverity社の収益貢献は2000~2500万ドルを見込んでいる。これに基づき、一株あたり利益は2014会計年度で10セント程度の希薄化となるものの、2015会計年度の下半期に元の状態に戻り、その後増加に転じるものと予想している。(いずれもnon-GAAPベース)

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

Coverityについて
Coverity, Inc. (www.coverity.com)は、デベロップメント・テストのリーダーであり、ソフトウェア障害から自社ブランドと最終損益を守ろうとする企業にとって信頼できる企業です。1,100を超えるCoverityの顧客は、自動的にソース・コードをテストし、製品のクラッシュ、誤作動、セキュリティの脆弱性、または致命的な障害につながるソフトウエアの欠陥を検出するCoverityデベロップメントテストの製品パッケージを採用しています。Coverityは、サンフランシスコに本社を置く株式非公開企業です。Coverity は、Foundation Capital、およびBenchmark Capitalからの資金提供を受け入れています。

# # #

Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940   FAX: 03-6746-3941