ニュースリリース 2014年3月28日

ルネサス社とシノプシス、車載製品開発分野での協業を拡大 ルネサス製マイコン「RH850/E1x シリーズ」向けVDKの提供を開始

概要

  • ルネサス社のマイコン RH850/E1xシリーズのバーチャル・プロトタイプの提供を開始。F1xシリーズのモデル開発に向けて協業を拡大
  • ルネサス社のマイコン RH850/E1xシリーズのバーチャル・プロトタイプの提供を開始。F1xシリーズのモデル開発に向けて協業を拡大
  • RH850向けVDKの開発と提供を加速し続ける両社の協業プログラム Center of Excellence
  • バーチャル・プロトタイプを用いたソリューション開発キットであるRH850向けVDKにより、Tier 1ならびにOEM企業各社が開発する製品の品質と信頼性の向上、コスト削減が可能に
  • シノプシスのバーチャル・プロトタイピング・サービスとVirtualizerツールセットを用いて、RH850/E1xシリーズ派生品向けにカスタマイズ可能


2014年3月27日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 
半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下ルネサス社)製マイコン RH850向けVirtualizer Development Kit(VDK)を拡張し、RH850/E1xシリーズのリファレンス・バーチャル・プロトタイプの提供を開始したと発表した。このリファレンス・バーチャル・プロトタイプは、パワートレイン電子制御ユニットの開発支援をターゲットにしている。このVDKは、ルネサス社のRH850のバーチャル・プロトタイプとソフトウェア・デバッグ/解析ツールを組み込んだソフトウェア開発キットである。RH850/E1xをベースにしたエンジン制御ユニット(ECU)を開発しているエンジニアは、このVDKを活用することによって、実際のECUハードウェアが入手可能になる数ヶ月前の段階から、ソフトウェアの開発、システム統合、テストを実施できるようになるため、製品品質が向上し、開発コストを削減することができる。RH850/E1xのバーチャル・プロトタイプ・モデルは、ルネサス社とシノプシスのエンジニアが協力してルネサス・マイコンに特化したVDKを開発することを目的に設立した協業プログラム Center of Excellenceの成果である。

ルネサス社の第一ソリューション事業本部 車載制御第二事業部 自動車戦略部 担当部長 渡辺明彦氏は次のように語っている。「高い拡張性/性能/信頼性を誇るRH850/E1xシリーズは、パワートレイン・システムに最適なMCUです。Center of Excellenceを通じて開発されたRH850/E1xリファレンス・バーチャル・プロトタイプによって、当社のお客様は完全な開発ソリューションを一つのプロバイダから入手でき、開発プロジェクトの早期段階でソフトウェアの開発、システム統合、テストを開始して、より信頼性の高い製品をより短期間に市場投入できるようになります」 シノプシスのRH850向けVDKは、Mathworks社のSimulink®、シノプシスのSaber、Vector社のCANoeやサードパーティー・デバッガとも連係動作できるため、システム統合や、ISO26262機能安全基準に対応した仮想ハードウェア・イン・ザ・ループ(HIL:Hardware?in-the-Loop)テストや故障注入シミュレーション、カバレッジ・テストを実行できる。RH850/E1xリファレンス・バーチャル・プロトタイプには、高速動作のRH850命令セット・シミュレータ(ISS)や広範囲にわたるペリフェラル・モデルが統合されている。RH850向けVDKは、シノプシスのバーチャル・プロトタイピング・サービスVirtualizerツールセットを用いて、RH850/E1x MCU派生品向けにカスタマイズ可能である。

シノプシス IP&システム・マーケティング担当副社長 John Koeter は次のように述べている。「燃費効率と排ガス規制を満たすためには、Tier 1ならびにOEM企業各社は組込みソフトウェアに頼らざるを得ません。より高品質な製品を開発するためには、ソフトウェア開発、システム統合、テストをこれまで以上に短期間で行うことが必要不可欠なのです。当社は、ルネサス製マイコン RH850向けVDKシリーズの一つにRH850/E1xバーチャル・プロトタイプを加えることにより、お客様各社が開発するパワートレイン・システムの技術革新をサポートし続けてまいります。当社のVDKは、ソフトウェア開発、システム統合、テストをより早い段階で開始したいというニーズに対応すべく開発されています。また、ECU向け組込みソフトウェアの開発効率を向上させるため、故障注入シミュレーション、カバレッジ・テストに必要なツール群とのシームレスな統合も確保しています」

提供可能時期
ルネサス製マイコン RH850のVDKならびにVirtualizerツールセットは、シノプシスより既に提供を開始している。 

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。 
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941