ニュースリリース - 2014年12月5 日

Faraday Technology 社、SoC 向けソフトウェアの開発期間短縮のためシノプシスのVirtualizer を採用

Virtualizer により、Faraday デザイン・サービスの顧客企業はハードウェア完成の最大12ヶ月前の段階でのソフトウェア開発が可能に

概要

• Virtualizerを活用して、Faraday 社が顧客企業向けにVirtualizer Development Kits（VDK）の開発と提供を加速
  
• 早期ソフトウェア開発/システム統合/テストのターゲット・プラットフォームとして仮想プロトタイプを使用するソフトウェア開発キット VDK
  
• Virtualizerソリューションを構成するTLM Creatorにより、Faraday 社の各種IPの仮想プロトタイプ構築に使われるトランザクションレベル・モデル（TLM）の開発が短期化
  

2014年12月4日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）は本日、Faraday 社が、マルチメディア/ネットワーキング/ディスプレイ機器向けの様々なSoCデザイン向けのVDK の開発に、シノプシスの仮想プロトタイピング・ソリューションVirtualizerを採用したと発表した。VDK は、組込みソフトウェア早期開発/システム統合/テストのターゲット・プラットフォームとして仮想プロトタイプを使用するソフトウェア開発キットである。Faraday 社は、同社のSoCデザイン・サービスをソフトウェア開発環境の提供にまで拡充するため、シノプシスの仮想プロトタイピング・ソリューションをVDK 開発に活用した。このVDK により、同社の顧客企業は、ハードウェア完成の最大12ヶ月前からソフトウェア開発に着手できるようになる。

Virtualizer は、開発プロジェクト早期段階でのソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合に必要なツール/モデル/サービスを提供するシノプシスの包括的なソリューションの中核をなす仮想プロトタイピング・ツールで、仮想プロトタイプの開発/配布/使用のために必要となる各種ツール・セットを提供している。Virtualizer は、サブシステムのSystemCベースTLM を効率的かつ早期に開発可能にすることにより、最先端の半導体開発に伴って複雑化する一方のソフトウェア開発の問題を解決する。開発者は、TLM を組み合わせて、SoC の実機が完成する最大1年前の段階でシステム全体の仮想プロトタイプを構築することができる。

Faraday Technology 社 デジタル・システム＆プラットフォーム担当 共同副社長 Ken Liao氏は、次のように語っている。「ARM コア・ベースSoC がその複雑度を増すにつれ、そうしたSoC 向けソフトウェアのボリュームも急激に増加しています。お客様の開発期間短縮を目指し、当社はIPモデルで構築した仮想プロトタイプをご提供しています。お客様の早期ソフトウェア開発を可能とするためです。仮想プロトタイプ開発にあたっては、業界で確固たる地位と幅広い実績を築いているVirtualizer を選びました。当社が提供する仮想プロトタイプの活用により、RTLデザインやFPGAプロトタイプが完成する前の段階からソフトウェアの開発と検証を進めることが可能になり、それと平行してハードウェア開発を進めることができます」

Virtualizer ソリューションを構成するTLM Creator により、SystemCベースTLM をより短期間で開発できるようになる。TLM Creator は、TLM 開発に必要となるモデルのインターフェイスや構造に関する情報をインポートして、TLM のモデル・テンプレートを生成する。開発者は、これをベースに、必要とするモデルの動作の詳細を作りこむことができる。Faraday 社では、Virtualizer を使用して、同社が持つ様々なIP のTLM を短期間で作成し、それらのIPを組み合わせた様々なシステムのVDK を開発することが可能になる。

シノプシス　IP&プロトタイピング・グループ　副社長　John Koeter は、次のように述べている。「SoC に組み込まれるソフトウェアのボリュームは増加の一途をたどっており、これに対応するためには、より優れたソフトウェア開発/デバッグ/解析ツールが必要とされています。Virtualizer を活用することによって、Faraday 社では、同社の顧客企業各社がより早い段階でソフトウェア開発/デバッグをスタートし、これまで以上に高い品質の製品を、これまで以上に短い期間で市場に送り出すための基盤となるVDK を迅速に提供できるようになります」

提供可能時期と参考情報
Virtualizer は、既に提供を開始している。

• Virtualizer ならびにVDK についての詳細は、下記より入手可能。 
  http://www.synopsys.com/Virtualizer 
  http://www.synopsys.com/VDK
  

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。