ニュースリリース - 2016年4月27日

シノプシス、IoTや車載機器のセンサー接続機能を強化する業界初のMIPI I3C IPの提供を開始

高いデータ転送速度と拡張性を実現するMIPI I3C 仕様準拠のDesignWare IP

概要

  • 最新鋭のセンサー機能の装備を可能にし、多数のセンサーを組み込んだSoC で高速データ転送を実現するI3C 仕様準拠IP
  • ピン数を削減できるシンプルな2 線式インターフェイスにより、低消費電力で低コストなセンサー接続を実現
  • トランザクションとデータ・バッファリングのコンフィギュレーションにより、ターゲットのアプリケーションに合わせた性能とコストのトレードオフが可能
  • シノプシスのDesignWare MIPI CSI-2 Controller IP ならびにD-PHY IP を補完し、完全なイメージセンサー・インターフェイス・ソリューションを提供するI3C IP


2016年4月26日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 
シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、業界初のMIPI® I3CSMコントローラIP の提供を開始したと発表した。これにより、モバイル機器、車載システム、IoT 機器といったアプリケーションに、より多くのセンサーを組み込む作業が容易になる。シノプシスのDesignWare® MIPI I3C Controller IP には、2 線式インターフェイスにインバウンド・インターラプト機能が組み込まれているため、ピン数を削減することができる。また、MIPI Camera Control Interface(CCI)、I2C、I3C のすべての仕様に準拠しているため、設計者は自身のデザインを最新鋭の技術を装備したものにアップグレードできる。さらに、マスター/スレーブの両モードをサポートしているため、複数のIC で構成するシステムを、すべてのセンサーに単一のI3C バスで効率的に接続することが可能になる。このIP ソリューションにより、シンプルなボード設計、低コスト、低消費電力を確保しつつ、より多くのセンサーをシステムに組み込むことが可能となる。

Semico Research and Consulting Group 技術責任者 Tony Massimini 氏は次のように語っている。「システムに搭載されるMEMSやセンサーの増加ペースは高まってきています。当社では、2015 年から2020 年にかけて、あらゆるマーケットで年平均(CAGR)20.4% で増加していくと予想しています。いくつかのアプリケーションでは、既に10 以上のMEMSや センサーを搭載しており、これはさらに増加傾向にあります。さらに、複数のセンサーハブとアプリケーション・プロセッサを搭載したものも散見されます。シノプシス社では、I3C 仕様策定の早期段階からI3P IP の開発に取り組んでこられました。当社は、I3C の採用はスマートフォンにとどまらず、IoT 機器、ウェアラブル端末、車載システムなどのさまざまなアプリケーションに拡がっていくと考えています」

DesignWare MIPI I3C Controller IP は、最大26.7Mbps のデータ転送、ダイナミック・アドレス割り当て、マルチマスター構成、ARM® AMBA® 4 Advanced Peripheral Bus(APB)スレーブ・インターフェイスをサポートしている。APBは、I3C IP をSoC に接続する一方で、レジスタとDirect Memory Access(DMA)インターフェイスとの接続も取り持っているため、IP の組込みが容易になる。DesignWare MIPI I3C Controller IP と、実チップ実証済みのシノプシスのDesignWare MIPI CSI-2SM Controller IP、D-PHYSM、検証用IP、IP Prototyping Kit を使用することにより、設計者は、完全なイメージ・センサー・インターフェイス開発ソリューションを手にすることができる。

MIPI Alliance 議長 Joel Huloux 氏は次のように語っている。「シノプシス社は、10 年以上の長きに渡ってMIPI Alliance の活動に積極的に参加くださっており、I3C をはじめとする重要なプロトコルの開発に貢献し、エコシステムの拡充にご協力いただいています。シノプシス社が提供してくれる高性能なインターフェイスIP により、設計者は、既存のI2C デバイスを最新鋭のテクノロジにアップグレードし、モバイル機器をはじめとするさまざまなアプリケーションに向けて最新のI3C 仕様を活用した独自の製品を短期間で開発できるようになります」

シノプシス IP&プロトタイピング マーケティング担当副社長 John Koeter は次のように述べている。「設計者の皆様は、タッチ・センシング、モーション・センシング、近接センシングなどの機能をより洗練されたものとするため、より多くのセンサーを組み込んだシステムを開発しておられます。DesignWare MIPI I3C Controller IP は拡張性の高いインターフェイス開発ソリューションとなっているため、設計者の皆様は、非常に厳しい性能目標、消費電力目標、コスト制約を達成しつつ、開発対象のシステムに求められるセンサー接続機能を効率的に組み込むことができます」

提供開始時期ならびに参考情報
DesignWare MIPI I3C Controller IP は、既に提供を開始している。 詳細は、https://www.synopsys.com/dw/doc.php/ds/c/dwc_mipi_i3c_ds.pdf より入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第16 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

MIPI Allianceについて
MIPI Alliance は、モバイル関連業界が必要とするインターフェイス仕様を策定している。2003 年に創設され、現在275 社を超える企業が参画し、15 以上のワーキング・グループが活動、過去10 年間で45以上ものインターフェイス仕様をモバイル業界に提供してきた。MIPI Alliance への参画企業は、各種ハンドセット・メーカー、デバイスOEM 企業、ソフトウェア開発企業、半導体企業、アプリケーション・プロセッサ開発企業、IP ツール・プロバイダ、テスト・サービスならびにテスト装置開発企業から、カメラ、タブレット、PCメーカーに至るまで多岐にわたる。詳細情報は、www.mipi.org より入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。 
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941