新しいATPG エンジンがテスト・パターンを削減しテスト・コストを抑制
概要
2016年7月12日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、STMicroelectronics社がTetraMAX II ATPG を使用して、テストパターン生成時間とパターン数の大幅削減を達成したことを発表した。STMicroelectronics 社では、SoC デザインの複雑化と開発期間短縮要請への対応に苦慮していた。これらの問題を解決するためには、同社は、高品質な製造テスト・パターンの生成にかかる時間を高速化する必要に迫られていた。数百万ゲート規模のFD-SOI ベースSoC デザインで評価した結果、TetraMAX II は、テスト・カバレッジを犠牲にすることなく、桁違いのランタイム高速化とテストパターンの大幅削減効果を実証した。これを受けSTMicroelectronics 社では、TetraMAX II を同社のSoC 設計フローの標準ツールとして採用した。
STMicroelectronics 社 デジタル&ミックスド・プロセスASIC 部門 SoC インテグレーション / DFTメソドロジ・マネージャー Roberto Mattiuzzo 氏は、次のように語っている。「製造テストに関しては、複雑化がますます進んでコストも増加し、その一方でより短い期間でこれまで以上に高品質なテストを実現しなければならないという問題に直面していました。この問題を解決するため、当社は過去数年にわたりシノプシス社と協業を重ねてきました。TetraMAX II を当社の高密度なFD-SOI SoC デザインで評価した結果、TetraMAX II は、テスト・カバレッジを一切低下させること無く、テストパターン数を大幅に削減し、しかも生成にかかる時間が桁違いに早いことを実証しました。その結果、最初のシリコン・サンプルで自信を持ってテストを実行することができ、テスター使用時間を削減することもできました」
シノプシス デザイングループ 主席上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domic は、次のように述べている。「STMicroelectronics 様をはじめとするお客様各社では、設計期間短縮 / テストコスト削減 / 高品質なテストの全てを満たすために、当社のテスト・ソリューションをご活用いただいています。STMicroelectronics 様と当社の協業は、長年にわたって継続しており、ますます強固な関係となっています。今回のTetraMAX II 評価結果を通じ、革新的なATPG ならびに関連テクノロジを継続的にお届けし、お客様各社が直面する製造テストも課題を解決していくという当社のコミットメントを再び実証することができました」
TetraMAX II について
TetraMAX II には、最新のテストパターン生成エンジン、故障シミュレーション/診断エンジンが搭載されている。これらのエンジンは、実行速度が桁違いに早く、メモリー使用効率も大幅に向上し、テストパターン生成機能に高度な最適化が施されており、ATPG ならびに診断プロセスを細粒度マルチ・スレッディングで実行することができる。こうした革新技術により、テストパターンを大幅に削減でき、ATPG 実行時間を数日単位から数時間の単位に短縮することができる。また、他に類を見ない高いメモリー使用効率を実現しているため、デザイン規模に関わらずサーバー上の全てのコアを活用してテストを実行できる。この点でも、TetraMAX II は、実行に大きなメモリーを必要とした既存ソリューションを凌駕している。量産チップでの実績が豊富なデザイン・モデリング / ルール・チェッキング環境や、ユーザー / ツール・インターフェイスを継承しているため、最も難易度の高いデザインに対してもTetraMAX II は迅速かつリスクフリーで適用することができる。また、DFT ソリューション DFTMAXTM、スタティックタイミング・サインオフ・ソリューション PrimeTime®、RC 抽出ソリューション StarRCTMなどのGalaxy デザイン・プラットフォーム構成ツールをはじめ、イールド・マネージメント・ソリューション Yield Explorer®、デバッグ・ソリューション Verdi®などその他のシノプシス製ツールとも緊密に統合されているため、最も生産性の高いフローで、最高品質のテストを最短時間で実行することができる。
シノプシスの合成ベース・テスト・ソリューションについて
シノプシスの合成ベース・テスト・ソリューションは、DFTMAX ならびにDFTMAX Ultra(テスト圧縮ソリューション)、TetraMAX I ならびにTetraMAX II(パワー考慮のロジック・テストならびにシリコン診断ソリューション)、DFTMAX LogicBIST(インシステム・セルフテスト・ソリューション)、SpyGlass® DFT ADV(RTLテスト容易性解析ソリューション)、DesignWare® STAR Hierarchical System(SoC 上のIP / コアの階層テスト・ソリューション)、DesignWare STAR Memory System®(組込みテスト / リペア / 診断ソリューション)、Z01X(故障シミュレータ)、Yield Explorer(デザイン・ベース・イールド解析ソリューション)、CamelotTM(CAD ナビゲーション・システム)で構成されている。 シノプシスのテスト・ソリューションでは、組込みテスト・テクノロジとRTL 合成ソリューション Design Compiler®が緊密に統合されているため、論理機能とテスト容易性を考慮したタイミング/消費電力/面積/配線密度の最適化を実行することができ、最終的な設計収束を最短期間で達成することができる。また、Design Compiler、配置配線ソリューション IC CompilerTM II、スタティックタイミング・サインオフ・ソリューション PrimeTime などのGalaxy デザイン・プラットフォーム構成ツール群とも緊密に統合されているため、設計とテストの両目標を満たした開発をより短期間で達成し、より高い故障カバレッジと短期間でのイールド向上を実現することができる。
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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