ニュースリリース - 2017年6月16日

東芝、シノプシスの検証ソリューション　VC Formalを採用

複雑なSoC開発に、比類なき高速性能と大規模対応を提供する次世代フォーマル検証テクノロジ

2017年6月15日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）は本日、株式会社 東芝（以下、東芝）が、SystemVerilog Assertion（SVA）を入力とする同社のフォーマル検証ソリューションとしてシノプシスのVC Formal™の採用を決めたことを発表した。VC Formalは、東芝が開発している複雑化を極めるSoCデザインに対して、より短期間でフォーマル検証を完了するために必要となる高速性能ならびに大規模対応を実現した。同社は、VC Formalにネイティブ統合されている業界を代表する機能検証ソリューション VCS^®ならびにデバッグ・ソリューション Verdi^®を活用し、カバレッジ解析期間の短縮、ルートコーズ解析の効率化、検証プロジェクトの短期化を達成した。

株式会社 東芝 ストレージ&デバイスソリューション社 半導体研究開発センター 設計技術開発部 部長 堀川和成氏は、次のように語っている。「当社の車載ならびにストレージ開発において、フォーマル検証ツール VC Formalを採用しました。これらの設計は、年々複雑さを増しており、厳しい検証品質を達成することはもちろん、それを可能な限り短い時間で実現することが求められていました。その実現には、フォーマルツールとして高機能、大規模対応と共に使い勝手の良い検証ソリューションを必要とします。昨年より、シノプシス社とVC Formalの立上げを進め、品質を達成しつつ開発期間短縮に貢献することを確認できました。今後ともシノプシス社との協業を通じて、弊社の検証技術の水準を高めたいと思っています」

シノプシスのVC Formalは、独自の各種検証エンジンとそれらのスマートな連携により、短期間でのプロパティ検証収束を実現している。革新的な世界最高水準の大容量データ・モデルにより、従来のフォーマル検証ツールでは実行できなかったような大規模SoCのフォーマル検証の実行が可能となっている。またVC Formalのデバッグ・ソリューションは、Verdiとのネイティブ統合により実現されているため、シミュレーション担当者はフォーマル検証テクノロジを容易に活用でき、検証完了までにかかる期間を短縮することができる。Temporal Flow ViewやActive Traceといった業界で比類なきVerdiデバッグ・エンジンの統合により、フォーマル検証結果を受けてのルートコーズ解析を自動化することができ、短期間でのデバッグが可能となる。さらにVC Formalには、VCSが持つ堅牢なカバレッジ解析エンジンも組み込まれているため、SoC開発者は、既存の検証環境にフォーマル検証手法を容易に組み込むことができる。

シノプシス　ベリフィケーション・グループ　R&D担当・副社長　Mo Movahedは、次のように述べている。「当社と東芝様は、最先端SoCの検証ソリューションの実現に向けて、長年にわたって協業を重ね、多くの成果を挙げてまいりました。こうした協業の結果、東芝様の検証フローならびにメソドロジに合致したフォーマル検証ソリューションが実現し、東芝様の設計品質の更なる向上が可能となりました」

シノプシスについて

Synopsys, Inc.（Nasdaq上場コード:SNPS）は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域（Silicon to Software）をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化（EDA）ソリューションならびに半導体設計資産（IP）のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC（system-on-chip）設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。