ニュースリリース - 2017年4月26日

シノプシス、ISO 26262 ASIL準拠のDesignWare IPを拡充

ASIL B ならびにD 適合性認証を受けたDesignWare IP により 車載SoC の機能安全評価にかかる期間が短縮

概要

  • ASIL B 適合のPCI Express®、USB、MIPI、LPDDR4のデジタル・コントローラIP ならびにPHY IP
  • 業界初のISO 26262 ASIL D 準拠EEPROM ならびにTrim NVM IP が、故障率100万分の1 未満を基準とした高い信頼性を提供
  • FMEDAレポートやセーフティ・マニュアルも含むセーフティ・パッケージとともに提供される認証済みIP により、SoC 全体としてのISO 26262 準拠の機能安全評価にかかる期間を短縮


2017年4月25日 カリフォルニア州マウンテンビュー発
 – シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、ISO 26262 ASIL B ならびにD 適合性認証を受けたDesignWare® IP ポートフォリオの拡充を発表した。このIP ポートフォリオは、車載規格に関する独立系の公認審査機関SGS-TÜV Saar による認証を受けたPCI Express 3.1コントローラIP ならびにPHY IP、USB 3.0コントローラIP 、MIPI CSI-2コントローラIP ならびにD-PHY、LPDDR4 PHY、EEPROM、Trim NVMからなる。これらのIP は、故障モード影響診断解析(FMEDA:Failure Modes, Effects and Diagnostic Analysis)レポートとセーフティ・マニュアルも含むオートモーティブ・セーフティ・パッケージとともに提供されるため、設計者は、開発製品の規格認証取得に必要な機能安全関連文書も手にすることができる。シノプシスが提供するASIL B ならびにD 適合性認証済みIPにより、ISO 26262 準拠の機能安全評価にかかる期間を短縮し、開発対象のSoC が満たさなければならない車載安全基準(ASIL)を達成することが可能となる。

SGS-TÜV Saar GmbH 半導体・機能安全責任者 Wolfgang Ruf 氏は次のように語っている。「ADAS に代表されるように、電子制御で実現される車載機能が増加するのに伴って、開発企業では、ISO 26262 が規定する機能安全基準に準拠した開発ソリューションを採用することが非常に重要となっています。シノプシス社が提供する、非常に厳格なテストならびにバリデーション工程をパスしたASIL 適合性認証済みIP により、自動車業界で求められる非常に厳しい安全基準を満たすことが可能となります」

シノプシスが提供する車載SoC 向けDesignWare IP ソリューションは、安全性に関わる以下のような機能を提供している。

  • 偶発的な故障や恒久的な故障を検出 / 修正する誤り検出 / 訂正(ECC)機能
  • SoC でデータが正しく伝達されていることを確実にするための、データパスならびにコンフィギュレーション・レジスタ上のパリティによる保護機能
  • 包括的なシステム・テストのためのデバッグ、故障注入、統計的モニタリング機能
  • 安全性を脅かす故障を定期的にテストするための診断回路


ASIL 適合性認証済みIP に加え、シノプシスは、設計故障モード影響診断解析(DFMEA:Design Failure Modes and Effects Analysis)レポートも提供しており、また車載品質基準を満たすための組織 / 方策 / 手順を実践している。IP は高度な信頼性を確保すべく開発されており、所定のAEC-Q100 仕様の適合性テストも経て提供されているため、設計者は、開発リスクを低減し、AEC-Q100 認証取得までにかかる期間を短縮することができる。

シノプシス IP マーケティング担当副社長 John Koeter は次のように述べている。「厳格な信頼性 / 安全性基準をクリアすることは、衝突回避、歩行者認識、車線逸脱警報といったオートモーティブ・アプリケーションの実現にとって非常に重要なファクターとなります。シノプシスは、ASIL 適合性認証済みのDesignWare IP ソリューションの開発に多大な投資を行っており、設計者の皆様が開発期間を短縮し、開発対象のSoCが車載安全基準の認証を取得するまでにかかる期間を短期化するためのお手伝いをしています」

提供開始時期ならびに参考情報

ASIL適合性認証済みの車載SoC 向けDesignWare IP ポートフォリオは、既に提供を開始している。

  • ASIL D 適合性認証済み 
    Safety Enhancement Package、ARC EM Safety Islands、Embedded Memories、STAR Hierarchical System、STAR Memory System®とともに提供されるMTP EEPROM、FTP Trim NVM、ARC® EM プロセッサ
  • ASIL B 適合性認証済み 
    PCI Express 3.1コントローラIP ならびにPHY IP、USB 3.0コントローラIP 、MIPI CSI-2コントローラIPならびにD-PHY、LPDDR4 PHY、Ethernet QoS

詳細は、https://www.synopsys.com/designware-ip/ip-market-segments/automotive.htmlより入手可能。

DesignWare IP について
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIP のリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP 群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IP に関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IP プロトタイピング・キット、IP 向けソフトウェアの開発キット、IPサブシステムを提供している。DesignWare IP は、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IP のSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。詳細情報はhttps://www.synopsys.com/designwareより入手可能。

シリコンからソフトウェアまでをカバーするシノプシスのオートモーティブ・ソリューション 
- Safe/Secure/Smarterカーを実現 -
 
インフォテイメント、ADAS、V2X、自動運転システムなどの実現に必要な半導体やソフトウェアの開発を担うオートモーティブ・サプライチェーンの各企業の多くが、シノプシスが提供しているSilicon to SoftwareTMソリューションを使用している。シノプシスの車載半導体設計 / 検証ツール、車載規格準拠IP、車載ソフトウェアの品質ならびにサイバーセキュリティ対策ソリューションは、次世代のSafe/Secure/Smarterコネクティッド・カーの実現を支援し開発期間を短縮する。詳細な情報はhttps://www.synopsys.com/automotive/ より入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 https://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941